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「原神」、iOS版でクリップボードの内容を読み取る不具合 「テスト版の機能が削除できていなかった」

» 2020年10月01日 12時14分 公開
[ITmedia]

 中国miHoYoは9月30日、オンラインゲーム「原神」iOS版で、クリップボードの内容を自動的に読み取る不具合を確認したと発表した。テスト版で搭載していた機能を完全に削除できていなかったという。

 原神は、同社が28日にリリースしたプレイステーション4/PC/iOS/Android向けのアクションRPG。29日にはTwitterのユーザーなどから、iOS版でクリップボードの内容を読み取っていると指摘されていた。中には「個人情報を取得しているのでは」と疑う声もあった。

 miHoYoによればテスト版では、クリップボードの内容を自動で読み取り、指定したコードをゲーム内にコピーする機能を搭載していたという。この機能は、ゲームの動作を確認するシステムを起動する際に使っており、正式版では仕様を変更する予定だった。だが、不手際で完全に修正できておらず、リリース後もユーザーのクリップボードを読み取っていたとしている。

 現在はApp Storeに不具合の削除を申請しており、審査を通過し次第、ゲームをアップデートして対応する予定。クリップボードから読み取った情報については、保存やアップロードなどを一切行っていないとしている。

 原神を巡っては28日、ユーザーからアンチチートプログラム(外部ツールなどによるゲーム上の不正を検出するプログラム)が、ゲームの終了後やアンインストール後も動作し続ける仕様が指摘されていた。この報告を受け、miHoYoは29日に仕様を修正。個人情報の安全に関する誤解を招いたとしてユーザーに謝罪した。ユーザーからは「スパイウェアではないのか」と疑う声も出ていたが、同社は否定している。

 miHoYoは「再度明言いたしますが、原神運営チームおよびmiHoYoはあらゆるプレイヤーの個人情報や利益を損なう行為をいたしません」としている。

photo miHoYoの発表(公式Twitterアカウントから引用)

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