プレステはゲームをプレイするだけではなく、コンテンツを視聴するためのデバイスとしても売られてきた。PS2ではDVD、PS3でBlu-ray、さらにはPS3からPS4にかけて、テレビ番組を録画できる「nasne」とも連動した。そしてPS5には4Kに対応したUltra HD Blu-rayドライブを搭載したモデルもある。ゲーム+円盤という組み合わせがその魅力を引き立ててきたといえるだろう。だが、今回は回転するものはファンだけというゼロスピンドル「デジタル・エディション」がある。価格は3万9980円(税別)と、初代PSと同じ。四半世紀の年月を経ても同じ価格というのも面白い(消費税は上がっているけれど)。
デジタル・エディションのコンテンツ(ゲーム)はどうするかというと、ネットワーク経由でダウンロードもしくはストリーミングされたものをプレイ・再生することになる。
PS4の世代からは円盤に加えて、ストリーミングが存在感を高めてきた。PS4では、Netflix、Amazon Prime Video、Hulu、YouTube、Twitch、DAZN、PlayStation Music(Spotify)などのビデオ/オーディオ定額ストリーミングサービスに対応し、2016年に発売されたPS4 Proでは本体のアップグレードに合わせて4K表示が可能になった。
これがPS5になるとどうなるか。今のところ発表はないものの、公式資料からうかがえる部分がある。それはPS5専用メディアリモコンだ。
このリモコンの下部に4つある角丸のボタンは、ブランクになっている写真と、サービスロゴが描かれている写真の2種類がある。ロゴありの方には、Disney+、Netflix、Spotify、YouTubeが設定されている。
ここはあくまでも推測だが、少なくともこの4つのサービスはダイレクトに呼び出せるようになっているはずで、ブランクの写真があることを考えれば、ここに別のサービス、例えばApple TVを設定することも可能ではないかと考えられる。同世代のライバル機であるXbox Series XではApple TVサービスが対応予定といわれており、同様のことがPS5でも進んでいる可能性は高い。この辺りの情報も発売前には出てくると思われる。
PS5は4K、HDRに対応しており、4320pの8K出力にも対応する、現時点で最高スペックのセットトップボックスとなり、今後は他がキャッチアップを目指すはずだ。ストリーミングサービスの多くはWebブラウザベースであり、一部のテレビでも再生可能とはいえ、必ずしもキビキビとした動作ではないという弱点もある。潤沢なパフォーマンスを持ち、将来的には8Kにも対応できるストリーミングデバイスとして見れば、「PS5があれば他のセットトップボックスは要らない」となるのではないか。DVDプレーヤーのためにPS2を買ったように、ストリーミングのためにPS5を買うという選択はアリだと考える。さらに、1万円追加すればUltra HD Blu-ray Discドライブも手に入る。
ちなみにこのPS5、「PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット」とメディアリモコンは予約したものの、本体に関してはまだ筆者の手に入るかどうかが分からない。これまでの予約抽選は惨敗続きなのだが、発売当日に手に入らなくても「これから6年戦っていくプラットフォームなのだから、長い目で見よう」と自分を納得させようかと思っている。
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