1つ目は、日程がすぐに決まらなかった点だ。人によって在宅勤務の実施状況に差があり、全員のスケジュールがすぐにそろわなかった。オンライン飲み会の「気軽に参加・離脱できる」という特徴に慣れすぎており「金曜日や週末ならいつでも大丈夫でしょ」と油断していたことも大きい。
例えば筆者は毎週金曜日の夜、オンラインで趣味の集まりに参加する予定を入れており、すぐに日程を調整できなかった。オンライン飲み会であれば最初だけ参加し、後は適当なタイミングで他の予定に移れたが、オフラインではそうもいかない。
もう1つは、場所の選定だ。「新卒の社員だけで飲み会をして、新型コロナウイルス感染者が出た」となれば冗談では済まない。場所を決めた同期は「衛生対策に気を遣っている店を調べ、“密”具合なども考慮した」という。
店員によるフェースシールドの装着や消毒液の有無は、幹事が実際に店まで行って確認してくれた。当日はある程度安心して食事を楽しめたが、間違えて他人のフォークや取り皿を使うなど感染リスクになり得る行動には、コロナ禍以前よりも気を遣った。
場所選びは、当日の遅刻の有無にも影響した。在宅で勤務する人と出社する人が混在していると、会場への移動時間がばらつく。会社からは5分の場所でも、自宅からは数十分かかる場合があり、同じ「仕事終わり、午後7時半に集合」でも仕事を終わらせる時間がそれぞれ変わってきた。
筆者のように在宅勤務中、Web会議のある日にしか人前に出られる格好をしない人は、外出の支度にも手間がかかる。当日はこの問題の影響を受け、同期が全員ある程度早めに仕事を切り上げたにもかかわらず、集合時間にばらつきが出てしまった。
そんな障害を乗り越え実施した飲み会だが、やはり直接会ってお酒を飲み、近況を話すのは楽しかった。普段口数の少ないエンジニアの同期が結構な酒豪であることも分かり、筆者は仲間と仲を深められたと思っている。
ただ、やはりオンライン飲み会と比べると準備に手間がかかり、新型コロナウイルスへの感染リスクも大きくなる。今後、オフラインの飲み会に参加する人は、幹事への配慮とコロナ対策を忘れないようにすべきだろう。
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