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警視庁初の“Twitterの中の人”が退職→起業 「ファンが増え、炎上しない」企業アカウント運営請負

» 2020年11月02日 13時40分 公開
[岡田有花ITmedia]

 警視庁初の公式Twitterアカウントを実現し、初代“中の人”としてゆるいつぶやきで人気を集めた「本職」(後に「甲」)こと中村健児さんが、このほど警視庁を退職し、起業した。Twitterアカウントの運用を請け負う企業「合同会社フォルクローレ」の代表として、“ファンを増やし、炎上しない”Twitterアカウントの運営を請け負う。

画像 中村さんが運営していた2012年当時の「警視庁犯罪抑止対策本部」(@MPD_yokushi)のツイートより
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 警視庁初のTwitter「警視庁犯罪抑止対策本部」(@MPD_yokushi)は2012年11月にスタート。中村さんが提案し、実現にこぎ着けた。

 主に都内の振り込め詐欺被害情報などをつぶやきつつ、中村さんが「本職」(担当者が複数になってからは「甲」)と名乗って時々登場し、最近のうっかり体験や、おやつのお茶請けなど、ほっこりした日常をつぶやく様子が、「親しみやすい」「警視庁のイメージが変わった」などと話題を集めた(関連記事:「ギャップ萌え」でフォロワー増加中 警視庁初Twitterの中の人「本職」氏に聞く、日々とその思い)。

 中村さんは2016年に異動し、“中の人”も退任。Twitterでの最後のあいさつに、初音ミクが歌う「蛍の光」の動画を添えたことも話題になった。当時、フォロワー数は15万まで増えていた。

 中村さんはTwitter運用だけでなく、「ニコニコ超会議」への警察初出展、30万ダウンロードを突破した防犯アプリ「Digi Police」の開発、「メールけいしちょう」のシステムの、警視庁初のオンプレミスからクラウドへの移行、YouTubeとTwitterを使った公開捜査の実現――など、数々の話題の企画を手掛けてきたという。

 今年9月30日に警視庁を退職。フォークローレを起業し、代表に就任した。新会社には、中村さんをはじめとした、組織や企業の公式アカウントの“中の人”経験者かつ、炎上を起こさずに高い実績を残した人を「職人」として集め、企業などのアカウントの運営を代行する。

 理念は「コンサルではなく、伝承」。「職人の『技』を伝承し、次代の職人を育成します」とうたっている。また、企業などの上層部にTwitterを理解してもらうためのレクチャーも引き受ける。「代表の中村が警視庁在職中、警視総監や東京都知事に対して説明した経験を踏まえ」てレクチャーするという。

画像 中村さんが起業した「フォークローレ」の企業サイト。Twitter運営を代行するWeb企業のイメージとはちょっと違う、歴史と伝統を感じさせるデザインだ

 企業サイトに掲載された中村さんのプロフィールが濃すぎるので、気になる方はこちらから。

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