ミクシィが11月6日に発表した2021年3月期第2四半期累計(20年4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比25.4%増の587億5200万円、営業利益が同3.6倍の140億500万円、最終利益が同4.3倍の93億3300万円と増収増益だった。主力のスマートフォン向けゲーム「モンスターストライク」(モンスト)が好調で、木村弘毅社長は「2クオーター連続でモンストが前年同期から増収となり、運営への自信を深めた」と手応えを示した。
セグメント別では、モンストを含むデジタルエンターテインメント事業の売上高は前年同期比17.2%増の514億3800万円、営業利益は同2.3倍の248億4000万円だった。モンストでは、「僕のヒーローアカデミア」「ソードアート・オンライン」といった他社IPとのコラボ企画が特に好調で、ARPU(ユーザー1人当たりの平均売上高)が増加した。
スマホ向けゲーム「共闘ことばRPG コトダマン」の売り上げも堅調に推移した。木村社長は「さらなる業績拡大に向け、(スマホゲームの)ユーザーにサプライズを提供する」と意気込んだ。
競輪・競馬関連のサービスや、プロバスケットボールチーム「千葉ジェッツふなばし」の運営を含むスポーツ事業は、売上高が前年同期比4.3倍の53億7700万円、営業損益が24億5200万円の赤字(前年同期は13億6000万円の赤字)だった。
競輪車券のWeb投票サービス「チャリロト.com」、競輪投票サイト「TIPSTAR」の取扱高は好調だったが、TIPSTARの開発費用や広告宣伝費などの投資がかさんで赤字幅が拡大した。
木村社長は「スポーツ事業では短期的な利益を目指すのではなく、広告宣伝費などの追加投資を行い、将来の事業の柱となるよう育てていく」との方針を示した。
SNS「mixi」や写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」などのライフスタイル事業は、売上高が前年同期比14.1%増の19億3600万円、営業損益が4億1100万円の赤字(前年同期は4億2400万円の赤字)。コロナ禍の影響で、美容サロンの予約サービス「minimo」が不調だったが、現在は回復傾向にあるという。
「モンストの回復トレンドは下期も継続する」(木村社長)との見立てから、通期連結業績予想は上方修正する。修正後の売上高は従来予想比14.3%増の1200億円、営業利益は同35.7%増の190億円、最終利益は同52.9%増の130億円。
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