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ドコモら、5G活用の工場を開設 「MR空間での会議」「バーチャル工場見学」を導入

» 2020年11月12日 13時05分 公開
[ITmedia]

 電子機器の製造を手掛ける北菱電興(石川県金沢市)、NTTドコモ、金沢工業大学は11月12日、5G通信を活用した工場「Smart Smile Factory」(以下、SSF)を開設した。北菱電興の同市工場内に5G通信エリアを整備し、MR(複合現実)空間での会議や、遠隔操作ロボットを活用したバーチャル工場見学などを行うとしている。

photo MR空間での会議やバーチャル工場見学を実施

 MR空間で行う会議は、設計図などの3DデータをMR空間で共有し、遠隔の社員同士が顔を見ながら話すことができる仕組み。MR技術の導入によって、これまで難しかった工場と別拠点の意思疎通がスムーズにできるようになるとしている。

 バーチャル工場見学は、遠隔操縦ロボットで撮影した工場内の映像を5Gで取引先企業へ伝送。取引先が工場へ直接足を運んでいた視察を、オンラインでできるようにする。

 製造業では、人手不足によって従業員の負担増加が課題となっている。これに対し、3社が共同でSSFの整備を進める3カ年のロードマップを策定。5G通信を活用し、工場の業務工程を改善することで、従業員の負担を軽減したい考え。北菱電興が全体の計画策定や技術の実装、ドコモが5Gエリアの構築や通信技術の支援、金沢工業大が計画策定の支援などを行う。

photo 3カ年のロードマップを策定

 今後は製造フロアの遠隔モニタリングや、AIによる製造ラインの異常検知システムの構築などに取り組むとしている。

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