パナソニックは12月7日、神奈川県藤沢市の工場跡地に建設した「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」で、小型・低速の自動走行ロボットを使った住宅街向け配送サービスの実証実験を行っていると発表した。11月末から公道での技術検証を進めており、2021年2月から試験的にサービスを始める予定。
コロナ禍によってネット通販やフードデリバリーの需要が拡大する一方で、現場の人手不足が起きていることを踏まえた施策。パナソニックは、過去の自律走行ロボットの開発などで得たノウハウを生かし、配送サービスの実現を目指すとしている。
実験は2段階に分けて行う。11月25日〜12月24日に実施する「フェーズ1」では、管制センターとロボットを公衆インターネット網で接続。オペレーターがロボット周囲の状況を監視する。ロボットは基本的に、障害物を回避しながら自律的に走行するが、回避が困難な場合は管制センターからの遠隔操作に切り替える。
21年2月〜3月に実施予定の「フェーズ2」では、ロボットによる荷物の受け渡しを実際に行う。地域住民はスマートフォンアプリを活用し、荷物の受け渡しを非対面で手配できる。ロボットの対話機能を使用し、管制センターとコミュニケーションを取ることも可能。
ただし、フェーズ2は現時点で関係省庁からの道路使用許可を得ておらず、走行ルートなどは後日決定するとしている。
実験場所のFujisawaサスティナブル・スマートタウンは、パナソニックが2014年に開設。テクノロジーを活用した街づくりの場として、官民一体型のプロジェクトを定期的に行っており、現在は約2000人が生活している。
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