ITmedia NEWS >

快適に進化したニコンの主力ミラーレス一眼「Z 6II」 ファインダーが秀逸荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/4 ページ)

» 2020年12月24日 07時05分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 前モデルと大きく変わったのはメディア。XQDのシングルスロットがXQD/CFexpressとSDカードのデュアルになったのだ。

記録メディアがデュアルスロットに。片方はXQD/CFexpress、もう片方がSDカード

 CFexpress Type-BはXQDとハード的には同じ。カードの数字を見てもらえば分かる通り、CFexpressはめちゃ速い。連写時や4K動画撮影時に効いてくる(特にRAWでの連写とか)のみならず、PCへの画像/映像吸い上げ時も(USB 3.1 Gen2対応の端子を持っていれば)、すごく速くなる。

 速さを重視するなら高価だが高速なCFexpressを、コストや汎用性を重視するならSDXCカードを、万全を期すなら両方を使ってバックアップ記録を設定すればいい。前モデルのZ 6/7はファームウェア2.0でCFexpressカードに対応している。

どのレンズもハイクオリティー

 Zシリーズの特徴はデカいZマウント。フルサイズセンサーに対してめちゃ余裕があるサイズで、ボディ内手ブレ補正でこのセンサーが動く。センサーが動いても余裕のマウントサイズだ。

正面から。Zマウントの大きさが際立つ。手ブレ補正機構でセンサーを動かしても余裕のサイズ

 手ブレ補正は公称で5段分。最近、7段とか8段とか、1秒のスローシャッターでもブレないとかムチャなカメラが出てきているが、Z 6IIの手ブレ補正はそこまで強力じゃない。でも十分な仕事はしてくれる。

新宿駅西口正面に解体を待つ真っ暗なビルがあるというのがなんとも魅力的なのでつい撮ってしまった(24-200mm 24mm 1/8秒 F4 ISO3200)

 今回、レンズを4本借りられたので、それぞれで撮った作例も出したい。

 標準ズームと言っていいのが24-70mm F4。沈胴式なので携帯性も高い。

標準ズーム的な24-70mm F4.0。これは沈胴した状態
いつものガスタンク。ディテールの描写力が非常に高く階調も滑らか。たまたま上空を飛んでいたヘリまでしっかり捉えている(24-70mm 24mm 1/640秒 F8 ISO100)

 利便性を考えるなら、24-200mm F4-6.3 VRが最高。便利ズームといわれがちだが、写りは高倍率とは思えないほど全域でシャープですごく良いのだ。ニコンはZマウントレンズに「S」のバッジが付いた「S-line」とそれ以外の無印で差別化をしているけれども、だからといって画質に妥協はない感じ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.