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快適に進化したニコンの主力ミラーレス一眼「Z 6II」 ファインダーが秀逸荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)

» 2020年12月24日 07時05分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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Z 6IIに24-200mmを装着。比較的コンパクトなので幅広く使える
池の畔にいた「オオバン」。やや暗かった上にシャッタースピードを上げていたので感度は上がったがこのくらいならギリギリ使えそう(24-200mm 200mm 1/500秒 F6.3 +2/3 ISO11400)

 単焦点レンズは85mm F1.8を。ポートレート向きのレンズだが、ポートレートはすでに出したのでここでは招き猫を。

F1.8で揃った単焦点レンズのシリーズ。これはポートレートに向いた85mm
招き猫と紅葉。前後をぼかして紅葉とその下にいる招き猫にフォーカスしてみた(85mm 1/320秒 F1.8 ISO100)

 さらにF2.8通しのハイエンドズームレンズが3本(いわゆる大三元レンズ)ある。そこから超広角の14-24mmを。小さな液晶モニターを持っており、焦点距離、フォーカス位置、絞りのどれかを表示できる。

14-24mm F2.8 S。ズームリングを含めてリングが3つあり手前のリングは絞り値変更に使える。DISPボタンを押すと、絞り値・焦点距離・フォーカス位置と切り替わる
超広角で夜の銀座四丁目の交差点。周辺部までしっかり解像していてさすが。これは良い(14-24mm 14mm 1/15秒 F4 ISO1000)

 ピクチャーコントロールを使えば様々なフィルタもかけられる。

ピクチャーコントロール「グラファイト」で撮影した銀座にある朝日稲荷神社。この極めて硬質なモノクロが個人的に気に入ってる(12-24mm 12mm 1/30秒 F2.8 ISO400)

極めてレベルが高いオーソドックスなカメラ

 使ってみて感じたのは全体の動作がキビキビサクサクしてること。前モデルと並べて比較したわけじゃないのでなんともいえないが、全体にレスポンスが良くなってると思う。

 画質も相変わらずいい。階調も滑らかで発色もナチュラルな印象的だ。

 気になったのは、操作系の癖。例えば、デフォルトで背面には十字キー(マルチセレクター)とスティック(サブセレクター)があるが、メニュー操作や再生時のコマ送りに使えるのは「十字キー」だけで、スティックは使えない。メニュー操作時や再生時につい反射的にスティックで動かそうとして、撮影画面に戻ってしまうことがままあった。十字キーよりスティックの方が押しやすい位置にあるからついそっちに指が伸びてしまうのだ。

 操作のカスタマイズで「マルチセレクタと同じ」にすると対応可能なので、自分が使いやすいようにしたい。

背面から。モニターの右に円形の十字キー、その上にスティックがある。その上は少し斜めになっていて、静止画と動画の切り替えやAF-ONボタンなどが用意されている

 と、操作で戸惑うことはあったが、極めてハイレベルなオーソドックスカメラで使ってて安心感はあるし出てくる絵もすごくレベルが高いし、スペックに現れないこだわりが随所に見られる名機だと思う。

 高いレベルでバランスが取れていてどんなシーンでも仕事をしてくれるカメラだ。

(モデル:長谷川実紗)

【訂正:2020年12月25日14時50分 初出時、カメラのキーカスタマイズについて一部内容に誤りがありました。お詫びして訂正いたします】

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