これ、初めてのフルサイズ機に最適かもしれない。フルサイズセンサー搭載のミラーレス一眼が続々とラインアップを拡げる中、上位機は高性能だけどいきなり手を出すにはちょっと価格が高いし、そこまでの性能はいらないし、かといって本格的な撮影できるカメラが欲しいし、という人にぴったりなのである。
それがニコンの「Z 5」。ニコンのZシリーズ第4弾。1台はAPS-CセンサーのZ 50なので、フルサイズって意味では第3弾になる。
全体のシルエットや持った感じはZ 6/7と同じで質量も約675gとZ 6と同じ。特に小さいわけじゃない。
でもボディ単体で20万円を切る魅力的な価格での登場だ。同時に軽量レンズも登場したので、それらと組み合わせるとかなり軽快に使える。
注目ポイントは、何を削って何を残したか。そこにニコンらしさがあるのだ。
Nikon Z 5はZマウントを採用するニコンのフルサイズセンサー搭載ミラーレス一眼である。
Z 5の魅力は、Zシリーズの良い点をしっかり受け継ぎつつ、スタンダードで低価格であることだ。スタンダードってなんだよ、って話だけれども、例えば記録メディア。
Z 6/7はXQDカード(現在はファームウェアバージョンアップでCF Express Type-Bにも対応済み)のシングルスロットだった。このメディアは大容量で読み書きがめちゃ速いのだが、いかんせん高価。Z 5はSDカードのデュアルスロットと、極めてスタンダードだ。高速撮影必須な人じゃない限り、その方が手持ちのカードを使えるし安いし入手しやすいしでありがたい。
上部の情報表示モニターも省かれた。あれば便利だけどなければないで困らない代物。ミラーレス一眼ではむしろないほうがスタンダードだ。詳細な情報は背面モニターでチェックできるし。
連写性能も抑えられた。Z 6/7では最高で約20コマ/秒を実現していたが、Z 5は約4.5コマ/秒にとどまっている。
逆に削らなかった点にも注目したい。
まず操作系。背面や前面のデザインはZ 6/7とまったく同じで、サブセレクター(スティック)も用意されている。Z 6/7のサブ機として使ってもまったく違和感はないはずだ。
防塵防滴機構も継承している。
モニターも昨今増えつつあるバリアングル式ではなく、伝統のチルト式である。
ニコンらしいのはモニターとEVF。
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