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居心地のよいClubhouseルームを作るために、避けたい3つの「罪」 音声チャットSNS運営ベストプラクティス(2/3 ページ)

» 2021年02月04日 15時48分 公開
[堀正岳ITmedia]

2. 無意味に会話がダラダラと続いている

 無駄話のルームではなく、テーマや目的があって開いたルームの会話がいつまでも終わりが見えないまま居酒屋トークのようにループしていると、オーディエンスは疲れてしまいます。

 本人たちは目的感をもって話しているつもりでも、途中からルームに入ってきた人が何について話しているのか分からず苛立つ場合もあります。Clubhouseのルームはいつでも入退室が可能であることを念頭に、会話が伝わるように話すことを意識しなければ、オーディエンスは滞在してくれないでしょう。

3. 登壇者とオーディエンスとの間に壁を作ってしまう

 登壇者がオーディエンスを置き去りにして身勝手な話をしている場合や、登壇者は「特別」でオーディエンスは「呼ばれていない人々」と言わんばかりの上下関係を生み出す雰囲気があると、聞いている側の気持ちは一気に冷めてしまいます。

 オーディエンスの雰囲気は、開いたルームの目的、登壇者がどれだけ著名な人か、どれだけ人が集まっていて、どんな会話を交わしているか次第で複雑に変化するものです。しかもClubhouseでは、登壇している側がオーディエンスの拍手やリアクションをみることが現状できません。そこで、部屋に入ってきた人が白けて次々に抜けていないかといった間接的なシグナルに注意してこの雰囲気を読み取る必要があるのです。


 では、こうした罪作りなルーム運営を避けるためにはどういった点に注意すればいいのでしょうか?

筆頭モデレーターを決めておく

 ルームの進行を任される筆頭モデレーターを決めておくだけで、雰囲気は大きく変わります。モデレーターが複数いる場合でも、

  • どのオーディエンスを登壇させるか
  • だれが次に発言するか
  • 話題の流れやタイムキーピングの調整

といった管理を筆頭モデレーターが行うだけで、オーディエンスにとって居心地のよいルームになります。無秩序なルームが、現実のイベントのように流れのある場に変わるからです。また、それ以外の登壇者は筆頭モデレーターの議事進行を妨げないようにしているだけで、ルームの混乱の大半は解消されます。

 筆頭モデレーターは、ルームの会話が混乱してきたら一部の人をオーディエンスに戻すといった判断もしなければいけません。これはその人を仲間外れにするためではなく、また重要な発言があったら手を上げてくださいといったように発言を整理するためのものだと説明するのも重要でしょう。

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 Clubhouseの人気が急速に拡大したことで、日本時間の夜は多くのルームで登壇者がルームから落ちてしまうケースがみられます。こうしたときには、筆頭モデレーターに次ぐ立場の人を決めておくことで、ある程度ルームの混乱を収拾することも可能になります。

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