今度は階段。同じ場所からではなく、同じ範囲が写るように近くから広角で、遠くから望遠で撮ってみた。
たまたま神田明神の男坂を撮ったカットがあったのでそれを。撮影日が違うので片方には雪が残ってたりするけどそれは気にせず。
まずは広角。24mm相当の広角で階段のすぐ下から見上げたカット。遠近が極端につくので階段の上に向かってググッとすぼまってて遠さを感じる。
逆に望遠で少し離れて撮ると、遠近感がなくなり、階段の下も上も同じような幅で階段の上に見える社殿も大きく、遠近感が乏しい。その分、階段が崖のように見える。焦点距離は35mm判換算判換算で114mm相当だ。
階段の長さを見せたいなら近くから広角で、高低差を見せたいなら望遠で遠くから撮った方が伝わるってのが分かる。
分かりやすいよう、坂道に対してちょっとずつ焦点距離を変えながら撮ってみた。カメラはオリンパスのE-M1 mark IIで、レンズは12-100mmを使った。
最初は超激坂っぽい写真なのに(まあ超激坂ではある。世田谷区の激坂好きには有名な“岡本三丁目の坂”、最近は“富士見坂”とも)、広角にして近くにつれて傾斜はそれほどでもないけど長い坂って感じになる。
つまり、坂を「激坂」っぽく、さらには「壁っぽく」撮りたい時は、目一杯遠くから望遠で撮れってことだが、直線である程度距離を撮れる道、あるいは見通しが良い撮影場所がある坂道じゃないとできないわけで、その代表が鳥取県にある「ベタ踏み坂」というわけだ。
じゃあ坂の上から撮る時はどうか。撮ったのは同じ坂だ。
坂の上から撮る時は坂に近寄らないと坂全体を撮れない。でも広角だと遠近感が強く出るので、長くて急な坂っぽくはなる。
階段や坂は撮影する距離と焦点距離で印象をコントロールできる、というとアレだけど、どういう場所だと伝えたいかで撮り方が変わる。
建物の場合も近くで広角で見上げるか、遠くから望遠で撮るかで建物の形の見え方が全然違ってくる。
広角と望遠の使い分けの基本だ。
せっかくなので人物も撮ってみよう。
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