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イーロン・マスク氏の妻Grimes、ブロックチェーンのNFT作品を約600万ドルで販売

» 2021年03月02日 15時12分 公開
[ITmedia]

 起業家イーロン・マスク氏の妻でアーティストのGrimesは2月28日(米東部時間)、NFT(Non-Fungible Token、代替不可能なトークン)によるデジタルアートマーケット、米Nifty Gatewayに作品群を48時間限定で出品し、数時間足らずで約600万ドル(約6億4000万円)売り上げた。


 grimes 1 Nifty GatewaysのGrimesのページ

 10点の作品で最も高額で売れたのは「Death of the Old」と題された動画だった。開始価格は15万ドルで、4人が入札し、約11時間後に約38万9000ドルで落札された。

 grimes 2 「Death of the Old」のオークション履歴

 Grimesは、売り上げの一部を炭素排出量の削減を専門とするNGO、Carbon180に寄付するとしている。

 NFTは、ブロックチェーンの独自のデジタルトークンで、アート作品やトレーディングカード、コンサートのチケットなどのデジタルな作品や商品の所有権を売買するもの。文字通り代替不可能、分割不可能なので、購入者の所有権は強固に保護される。アート作品の場合は売買されてもブロックチェーンで履歴を辿れるので、その作品が本物であることが証明できる。

 NFTを購入することでアーティストを支援できるだけでなく、転売して収益を上げることもできる。例えばGrimesの作品の1つ、20ドルだった「Newborn 2 #84/100」は現在、購入者が250万ドルで販売している。NFTに印税をプログラムすることも可能なので、オリジナルの作者は作品が転売されるたびに印税を獲得することもできる。

 NFTは2018年ごろ、仮想のネコをイーサリアムで売買したり交配して新種を生み出したりするオンラインゲーム「CryptoKittes」のネコのアイデンティティを守るために普及した。NFTはこの他、オンラインゲームの仮想空間上の土地やデジタルトレーディングカードに利用されている。

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