米司法省(DoJ)は3月5日(現地時間)、米セキュリティソフト会社McAfee(2011年に米Intelが買収)の創業者、ジョン・マカフィー氏(75)を暗号通貨に関連する証券詐欺とマネーロンダリングの罪で起訴したと発表した。
DoJは、マカフィー氏と同氏のボディガード兼“暗号通貨チーム”のエグゼクティブアドバイザー、ジミー・ワトソン氏(40)が、105万人以上のフォロワーを持つマカフィー氏の公式Twitterアカウントで暗号通貨を宣伝して価格を吊り上げては保有する通貨を売却する「パンプ&ダンプ」を複数回行い、およそ200万ドル(約2億2000万円)稼いだとしている。
2人は2017年12月から2018年10月の間、「Coin of the Day」あるいは「Coin of the Week」としてTRON(TRX)やDogecoinを宣伝するツイートを投稿していた。
起訴状によると、マカフィー氏はこれらの暗号通貨に利害関係はないと主張したが、実際にはツイートの前に大量に対象通貨を購入し、フォロワーが後追いで通貨を購入することで価格が上がった後、購入した通貨を売却していた。
また、新興企業のICO(イニシャルコインオファリング)をツイートで宣伝したが、その際に米証券取引委員会(SEC)が義務付けている支援の開示をしなかった。2人はこの宣伝ツイートで企業から合計1100万ドル以上の報酬を得、この報酬を洗浄した。
マカフィー氏とワトソン氏には、5〜20年の懲役が科せられる可能性がある。
マカフィー氏は昨年、別の脱税容疑で逮捕され、現在スペインに勾留されている。
マカフィー氏の公式Twitterアカウントは勾留中もツイートを続けており、7日に投稿された最新のツイートは、2017年に今週の通貨として紹介したDogecoinはイーロン・マスク氏も宣伝しているし、自分の宣伝のお陰で価値が1000%以上増えたのだから、自分のツイートはポンプ&ダンプではない、というものだった。
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