米Googleは3月9日(現地時間)、「Chrome OS」のバージョン89をリリースしたと発表した。Windowsの「スマホ同期」のようにAndroid端末を操作する機能や、クリップボード履歴機能などが追加された。
「Phone Hub」は、Chromebookと同じGoogleアカウントでログインしているAndroidスマートフォンを連携させる機能。Chromebookのシェルフ(初期設定で画面最下部にあるバー)の右端にある「クイック設定」の左隣に新たにスマートフォンのアイコンが表示されるようになり、これをクリックするとPhone Hub」が開く。
Phone Hubでは連携しているAndroid端末(上図ではPixel 5)のバッテリー残量が確認できる他、その端末をホットスポットとして機能させたり、音量をオフにしたりできる。また、Android端末のブラウザで直近に開いたタブが表示され、これをクリックするとChromebookで同じタブを開ける。
Android端末で受信するテキストメッセージの通知も表示され、Chromebookから直接メッセージへの返信が送れる。「Windows 10」の「スマホ同期」にも同様の機能がある。
Androidのコンテンツ共有機能として昨年8月に発表された「Nearby Share」(日本では「周辺ユーザーとの共有」)がChromebookでも使えるようになる。
指定したコンテンツを、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、WebRTC、Wi-Fi、NFCのいずれか、端末が最速だと判断した方法を選んで送受信する機能だ。写真やファイル、リンク、ツイートなど、共有アイコンが表示されるものなら何でも共有できる。
利用するには、端末のBluetoothと位置情報を有効にしておく必要がある。また、初期設定ではオフなので、設定でオンにする。また、共有する相手の範囲をあらかじめ設定できる。
「Wi-Fi Sync」は昨年9月に発表されたChrome OSの機能。Googleアカウントを通じてWi-Fiパスワードを同期するというものだ。ChromebookでWi-Fiネットワークに接続すると、ログインしたアカウントのキーチェーンに接続情報が保存され、同じアカウントで使っている他のChromebookやAndroid端末で同じネットワークにアクセスする際にパスワードの入力を省ける。
「Screen Capture」は画面のスクリーンショットまたはビデオキャプチャを撮る機能。クイック設定に表示されるアイコンをクリックして使う。全画面、部分、特定のウィンドウを指定でき、ビデオキャプチャの場合は音声を入れるかどうかも決められる。学校での利用で教師が解説動画を作成するときなどに便利そうだ。
「Tote」(おそらくトートバッグのtote)は、スクリーンショットやダウンロードしたファイル、メールに添付しようとしているファイルなど、すぐにアクセスしたいファイルを入れておけるフォルダのような場所。
Windowsのショートカット[Windows]+[V]と同様に、クリップボードにコピーの履歴を残せるようになった(ただし5つまで)。
[検索]キー(左側にある虫メガネアイコンのキー)+[V]で直近にコピーした履歴が5回分表示され、任意のものをペーストできる。コンテンツはテキストでも画像でも、コピーできるものであればすべてが対象だ。
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