キー配列を見ると、文字列部分は一般的なQWERTYと変わりないが、記号やコマンドキー関係の配列がかなりの変態であることが分かる。
例えばCtrlやAltキーは親指で押すようになっているが、これは普通の人には使いづらいだろう。ショートカットで頻繁に使うZXCVは、Ctrlキーの近くだから便利なわけで、離れてると押しづらいものだ。
また日本語入力の場合、スペースキーで変換してEnterキーで確定するので、右手の親指ばかり使うことになる。一方日本語と英語の切り替えのCtrl+スペースは両方が左の親指にあるので、これをどうやって押せというのか、となる。矢印キーも上下と左右が分かれてるのはどうかと思うし、マイナスとプラスのキーが離れてるのも変だ。
つまりデフォルトの配列は、日本語入力には向いてないのである。そこで筆者はいつもキーをリマップし、キートップも差し替えて使っている。
差し替えた配列がこれだ。スペースとEnterキーは左右の親指で押せるように分けた。矢印キーは1カ所に集め、プラスとマイナスのキーも上下に寄せてある。
CtrlとAltキーは左下の「〜」と「\」キーに入れ替えているが、キートップは交換していない。CtrlとAltキーは普通のキーよりも背が高いので、この位置に差し替えるとZキーが押しづらくなるのだ。従ってここだけ、キートップと実際のキーが違っている。
キーのリマップは、キーボード本体だけで簡単にできる。最上列の右上、ProgramキーとF12キーを同時に押すと、リマップモードに入る。その後、変更したいキー、変更後に機能させたいキーを順番に押すと、キーが変更できる。自分の理想の配列にできるだけでなく「親指をどのように使ったら効率を上げられるか」といったことを考えるのが楽しいキーボードである。
さらにAdvantege2では、初代よりもキーリマップ関係の機能が増えている。例えばQWERTY配列とDVORAK配列が、一発で切り替えられる。もちろん文字の位置が変わってしまうので、キートップは物理的に差し替えなければならないが、両方の配列が使えるという人、汎用端末で使う人によってキー配列が違うといったケースでは、便利な機能なのだろう。
もっと汎用的なところでは、親指部分のキー配列が「PC」「Mac」「Windows」の3モードに切り替えられる。PC向けキーボードをMacにつなぐ場合、CtrlキーをCommandキーに割り当てるユーリティティーを動かさなければならないが、これをキーボード内でやってくれるわけである。
「PC」と「Windows」は何が違うのかという話になると思うが、「PC」モードでは右Altキーが有効になるのに対し、「Windows」モードでは右Altキーの代わりにWindowsキーが有効になるといった違いがある。
現在キーボードがどのような設定になっているのかは、ログを出すことができる。適当なテキストエディタをアクティブにしておき、ProgramキーとEscキーを押すと、以下のようなステータスが文字列で出力される。
Model> Advantage2 Firmware> 1.0.521.us (4MB), 06/25/2020 Active layout file> qwerty.txt Thumb keys mode> mac Macro play speed> off=0, slow=1, normal=3, fast=9> 3 Status report play speed> off=0, slow=1, normal=3, fast=4> 3 Keyclick status> off Toggle tone status> on Stored macros> 0 Keys remapped> 21 Power user mode> on
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