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» 2021年04月02日 14時47分 公開

「遺伝的アルゴリズムで作ったエッチ画像」がNFTオークションに 現在の価格は約7万2500円

エッチな画像は現代アートになれるのか。

[吉川大貴,ITmedia]

 「遺伝的アルゴリズム」という手法で、ただのモザイクから“進化”したエッチな画像を題材にしたアート作品のNFT(ノンファンジブルトークン)が、4月1日からオークションサービスのOpenSeaに出品されている。現在の価格は0.33ETH(イーサリアム、約7万2500円)。

 NFTとは「代替不可能なトークン」という意味で、ブロックチェーン技術を使ったデジタルトークンのことを指す。所有者履歴などをブロックチェーン上に記録するため、データが改ざんできず、デジタルな作品でも真贋や所有権を証明できるとされている。

photo 出品されている「Ecchi Pics: the First 10000 Generations」

 作品の名前は「Ecchi Pics: the First 10000 Generations」。個人開発者の群青ちきんさんが1月に始めたプロジェクト「遺伝的アルゴリズムで最高にエッチな画像を作ろう!」で制作した画像500枚を組み合わせたものだ。

 このプロジェクトは、専用のページにランダムに生成した2枚の画像を表示。ユーザーは、2枚のうちよりエッチに感じたものを選択する。その結果を基に、遺伝的アルゴリズムを活用して、次回以降はよりセクシーな画像を生成。この工程を繰り返すことで画像をエッチにしていく──という取り組みだ。

 遺伝的アルゴリズムとは、あるデータを目標に近づけるために使われる手法の一つだ。元となるデータを持った個体を複数用意し、そのうち目標に近いものを生き残らせる。生き残った個体は自身が持つデータの特徴を遺伝子として子孫のデータを生み出し、世代交代していく。

photo だんだんとエッチになっていく画像

 これを繰り返すことで、遺伝子データの集合体による表現を目標に近づけられる。このプロジェクトの場合、遺伝子となるデータは画像を構成する長方形や楕円形などの図形の位置や形、色に当たる。

 プロジェクトで画像がクリックされた回数は、4月2日時点で約2750万。今回のアート作品は、この取り組みで生まれた画像のうち、500枚を並べたものだ。群青ちきんさんによれば、NFTオークションに出品しようと考えたきっかけは、レンタル掲示板「したらば」などの立ち上げで知られる起業家のけんすう(@kensuu)こと古川健介さんとの会話という。

 「けんすうさんがTwitterで私のツイートを引用し『NFTで販売すれば価値がつくのでは』と投稿していた。そこでけんすうさんにDMし、NFTについて学ぶ機会を作ってもらった。話を聞くと本当に販売できそうな気がしてきたので、エッチな画像が現代アートとして売買されている光景が見たいと思い、出品を決意した」(群青ちきんさん)

 オークションは4月15日まで実施予定。群青ちきんさんは期待する落札価格についてこう話している。

 「本当は5000兆円欲しいが、正直なところどれくらいになるかは分からない。もし現代アートとして認められれば、デジタルアーティストBeepleさんの作品と同じように、何十億円もの価値がつくかもしれない。オークションは終了間際に高騰することが多いようなので、楽しみにしている」

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