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MUFGとAkamaiの“世界最速ブロックチェーン”、商用サービス開始 クレカの決済インフラに

» 2021年04月06日 19時36分 公開
[ITmedia]

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と米Akamai TechnologiesのジョイントベンチャーGlobal Open Network Japan(東京都中央区)は4月6日、ブロックチェーンを活用したクレジットカード会社向け決済ネットワークサービス「GO-NET FM/センター接続サービス」を5日に始めたと発表した。クレカ決済時のネットワークコストを大幅に削減できるという。

photo GO-NET FM/センター接続サービスのイメージ

 クレジットカードでの決済時に加盟店とカード会社間で発生する、与信確認(オーソリ)のデータを中継するサービス。同社が開発した独自のブロックチェーンは、エンドツーエンドの決済処理を2秒以下で完了でき、毎秒10万件の取引を処理できるというもの。

 決済時の情報をブロックチェーンに記録するため改ざん耐性に優れる他、高速・大量に処理できることから従来のペイメントネットワークに比べて安価なサービスを提供するとしている。

 これまで、クレジットカードは決済のたびにオーソリとそれに伴うネットワークの利用手数料が発生していた。そのため少額決済が続くと、カード会社や、手数料の一部を負担する加盟店の収益を圧迫する問題があった。

 MUFGとAkamai Technologiesは2018年、決済処理速度2秒以下、毎秒100万件の取引処理が可能な“世界最速のブロックチェーン”として、GO-NET FM/センター接続サービスの基盤となるブロックチェーン技術を開発。19年にGlobal Open Network Japanを設立し、商用化に向け検証などを進めていた。

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