米Amazon.comのジェフ・ベゾスCEOは4月15日(現地時間)、毎年恒例の株主向け年次書簡を公開した。ベゾス氏は第3四半期にCEOを退任するため、1997年から続けてきた書簡は、これが最後になる。
例年通り長いものだが、そこから2つのポイントを紹介する。
ベゾス氏は、「世界中に2億人以上のプライム会員がいる」と書いた。Amazonは2019年第4四半期(10〜12月)の業績発表の際、プライム会員が1億5000万人を突破したと発表しているので、コロナ禍に覆われた1年間で会員が5000万人増えたことになる。
また、Alexa搭載のスマートホーム端末は1億台以上利用されているという。
ベゾス氏は、アラバマ州ベッセマーのフルフィルメントセンターでの労働組合結成が投票で否決された件にも触れた。
「複数のニュース記事で、われわれが従業員を気にかけておらず、ロボットとして扱っているとされているが、それは正しくない」と主張した。記事では、目標が厳しく、達成するためにはトイレにも行けず、達成できないと解雇されるなどとされていた。「(記事にあるような)不当なパフォーマンス目標を設定してはおらず、従業員の業績データに基づく達成可能な目標を設定している」と説明した。
それでも、「従業員の成功のためにより良いビジョンが必要であることは明らかだ。われわれはこれまで、地球で最も顧客を大切にする企業になることを目標にしてきた。われわれはそれに加え、地球で最高の雇用主になり、地球で最も安全な職場になることを目指す」と語った。
ベゾス氏はCEO退任後、会長に就任する。同氏は会長としての役割では、この「地球で最高の雇用主になる」という新たなイニシアチブにフォーカスすると語った。安全性の問題解決などのために「私が最も得意としている」発明で価値を生み出していくという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR