米Amazon.comのジェフ・ベゾスCEOは4月16日(現地時間)、毎年恒例の株主向け年次書簡を公開した。今年は新型コロナウイルス感染症関連の取り組み一色だ。
その中で、すべての従業員に対し、新型コロナウイルス感染検査を定期的に実施する計画を発表した。「定期的なテストは、人々の安全を維持するのに役立つだけでなく、経済を回復させることに貢献する」とベゾス氏は語る。当然現在はそれを可能にする検査キャパシティはないので、Amazon社内の研究者、プログラムマネジャー、調達のスペシャリスト、ソフトウエアエンジニアなどが専任チームを結成して全従業員検査実施に取り組んでおり、最初のラボ(検査会場)の構築に取りかかったという。
米報道によると、米国内のAmazonの少なくとも74の物流倉庫で新型コロナ感染者が出ている。また、カリフォルニア州の倉庫幹部1人が3月31日に新型コロナウイルス感染により死亡した。
複数の物流倉庫で働く従業員が職場環境の改善を訴えており、Amazonは3日、出勤時の検温やマスクや消毒用ワイプなどの保護具の配布の増量を発表した。
この他、既に発表済みの新型コロナ関連の取り組み(雇用強化やAWSによる診断ソリューション開発支援など)にも触れた。
ベゾス氏は書簡の最後にセオドア・S・ガイゼル(絵本作家のドクター・スース)の「When something bad happens you have three choices. You can either let it define you, let it destroy you, or you can let it strengthen you.(何か悪いことが起きたとき、あなたには3つの選択肢がある。その出来事に自分の人間性を決めつけられるか、破壊されてしまうか、それをばねに強くなるかだ)」という言葉を引用し、例年通り最初の株主宛書簡である1997年の公開書簡を添付した。
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