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都内でも“国立”は再開 緊急事態宣言の対応割れた博物館、美術館

» 2021年05月10日 19時08分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 緊急事態宣言の延長を受け、都立の東京都現代美術館や江戸東京博物館は5月10日、相次いで休館の延長を発表した。しかし国立科学博物館や国立近代美術館などは12日からの再開を発表。対応が割れる事態になっている。

東京都現代美術館の告知

 政府は、5月11日までとしていた緊急事態宣言の期限を5月31日まで延長すると決定。東京都は12日以降も引き続き休業を要請する業種や施設を決めた。例えば劇場や演芸場、イベントは人数の上限を5000人か収容率50%とし、午後9時までなら営業できると条件を緩和。一方で博物館や美術館については床面積が合計1000m2超は「休業要請」の対象で、それ以下でも「休業の協力依頼」となっている。

 このため東京都現代美術館は31日までの全館臨時休館を発表。江戸東京博物館も臨時休館の延長を決めた。「今後については都の指示等を踏まえ、随時お知らせする」としている。

 しかし東京・上野にある国立科学博物館は同日、12日から再開すると発表した。時間帯ごとに定員を設け、オンライン入館予約が必須となる。

国立科学博物館は12日から再開

 東京国立近代美術館も12日から再開した上、12日から16日は午後8時までの夜間開館も実施する。告知は「文化庁の方針により」としており、官公庁間の認識のズレが浮き彫りになった。

 東京国立近代美術館や京都国立近代美術館などを運営・管理する独立行政法人 国立美術館は「政府および各自治体の要請状況を踏まえ、順次再開の判断を進める。東京国立近代美術館、国立映画アーカイブ、国立新美術館、京都国立近代美術館については5月12日より再開」するとしている。

東京国立近代美術館の告知

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