住友商事は6月2日、量子コンピューティング技術を活用し、“空飛ぶクルマ”やドローンといったエアモビリティの航路の管理をシミュレーションする実験を行うと発表した。高層ビルが立ち並ぶ都市部などでも、複数のエアモビリティを安全に運用できるか検証する。
量子コンピューティング技術は東北大学が提供。実験では、複数のエアモビリティの航路や運航ダイヤをリアルタイムで算出し、安全に航行できるかシミュレーションする。航路などを管理する仕組みは無人機の管制システムを手掛ける米OneSky Systemsが提供する。
エアモビリティが普及する社会では、ドローンや空飛ぶクルマなど、さまざまな機体が地上を飛び交うことが予想される。こういった状況下では、エアモビリティ同士の事故を防ぐため、各機体の航路や運航ダイヤをリアルタイムで制御する必要がある。
この処理では、各エアモビリティの飛行性能、目的地、気象などさまざまな条件を加味した上で航路やダイヤを計算しなくてはならない。しかし、従来のコンピュータでは処理能力に限界があり、量子コンピュータの活用が不可欠という。
実験は6月から約半年間かけて行う。住友商事は結果を基に、社会実装に向けた取り組みの内容を検討するとしている。
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