「ガンプラ」などプラモデルを製造販売するBANDAI SPIRITSは6月11日、小学校高学年を対象にプラモデルを組み立てるオンライン授業をテスト展開すると発表した。社会科見学の代わりとして提案する。子どもが素手で組み立てられる体験用プラモデルも製作した。
授業ではプラモデルの企画や設計、金型製造、生産までの工程を15分ほどの映像で紹介した後、「Zoom」などWeb会議システムで子ども達の質問に答える。さらにプラモデルの組み立てを通じて、「ものづくりの楽しさや、廃材のリサイクルなど地球環境を考える取り組み」を伝える。
体験用としてガンダムや猫など数種類のプラモデルを用意した。いずれも組み立てにニッパーや接着材、塗料は不要。色分けされたパーツをランナーから素手でプチプチともぎ取り、パチパチとはめ込んでいくとでき上がる。
バンダイのプラモデル工場「バンダイホビーセンター」(静岡県静岡市)は2006年に稼働を始め、2019年までに約4万人の工場見学を受け入れてきた。学校は延べ400校、約1万2000人に及ぶ。
しかし2019年に新工場建設のため見学の受け入れを休止し、完成後もコロナ禍の影響で再開できない状況が続いていた。
バンダイは「当初は動画配信で再開しようと考えていたが、オンライン授業などで小学校のIT化が進んだ。双方向の“授業”なら子ども達の質問に答えられる」と話す。これまでに3校で試験的に実施して手応えを得たという。
7月までは試験提供を続け、小学校の夏休みが明ける秋に本格展開する。学校からの申し込み受け付けも順次始める。
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