ではもう少し詳しく、若者世代は何に時間を使っているのかを見ていこう。下のグラフは、ネットの内訳も含めて全メディアに対する1日の接触時間を分析したものである。
これによれば、16〜19歳のメディア接触時間は、30代、40代とさほど変わらないことが分かる。青年層の中では20代が突出しているだけだ。ただその内訳は、動画以外のネット活動で、多くの時間をSNSなどのコミュニケーションに費やしているのが分かる。
一番人付き合いが増える時期でもあるのは事実だが、全員が積極的発信者であるわけではない。SNSなどを娯楽読みものとして楽しんでいるという裏返しでもある。
こうした行為比率は習慣の上に成り立っており、年齢が上がったからといって大きく比率が変わるわけではない。「もうおとなになったんだからテレビ見なきゃ」とはならないのである。
時間別の内訳を見てみよう。テレビは操作しなくても受動的に見られるメディアなので、視聴時間帯に大きく左右される。つまり朝、昼、夜の食事時である。
16〜19歳でテレビ視聴のピークが国民全体平均と近いのは、親がその時間にテレビを点けてるから成り行きで見ているということであろう。昼の視聴が少ないのは、学生であれば学校にテレビがないからだと考えられる。
またネット利用のピークはテレビの山場のあとにやってくる。ゴールデンタイム時に食事して、それ以降はネット利用が本番を迎えるわけだ。
利用の終わりは、国民全体としては23時過ぎにはすでにテレビもネットも利用者が5%程度にまで下がるのに対し、16〜19歳ではまだネット利用者が20%もいる。全体的に夜ふかしの傾向にあるということだろう。
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