視覚障害者の靴に装着し、ルート情報を足の振動で伝えるIoTデバイス「あしらせ」を開発する、ホンダ発のスタートアップ企業Ashiraseは6月18日、5000万円の資金調達を行ったと発表した。この資金を使ってあしらせの実証実験を今年度中に始め、2022年度中の製品化を目指す。
あしらせは、靴の中に取り付ける、モーションセンサー付き振動デバイスとスマートフォンアプリで構成したナビゲーションシステム。スマホとBluetoothで接続して使う。
衛星測位システム「GNSS」の位置情報とユーザーの足元の動作データから目的地への誘導情報を生成し、振動の位置と振動させるテンポを組み合わせて案内する。
デバイス内部の複数のセンサーにより、自分の向いている方向に対してどの角度に進めばいいかの案内や、GPS誤差による不必要なリルートの抑制などを制御しているという。
ふだん履いている靴に装着でき、つけたままで脱ぎ履き可能。柔らかく、形状を保てる素材で、違和感なく装着できるという。1回2時間の充電で1週間程度使えるとしている。
あしらせなら、音声ナビや、白杖の振動によるナビと異なり、声や手の誘導で注意を削がれることがなく道案内を任せられるため、余裕を持って移動でき、周囲の安全環境にも十分注意できるとアピールする。
今回、実際の生活で使ってもらえる、より最終仕様に近い試作の製作を目的に資金調達した。調達先はホンダとリアルテックファンド。
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