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Square、分割後払いサービスのAfterpayを290億ドル(3兆円超)で買収

» 2021年08月02日 09時28分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 ジャック・ドーシー氏率いる米モバイル決済企業Squareは8月1日(現地時間)、オーストラリアの決済サービス企業Afterpayを買収することで合意したと発表した。買収総額は290億ドル(約3兆1822億円)。取引は2022年第1四半期に完了の見込みだ。

 Afterpayは、2015年創業のメルボルンに拠点を置く上場企業。サービスに加盟しているオンラインショップや実店舗で、無利息で分割払いできるサービス(「Buy Now, Pay Later(BNPL:今買って、後で支払う)」サービス)を、オーストラリア、ニュージーランド、米、英、カナダで提供している。審査が厳しいクレジットカードと異なり、登録すれば即日利用可能な手軽さで、パンデミックの中ユーザーを急速に伸ばした。第2四半期末時点で加盟者は10万以上、利用する消費者は1600万人以上。ユーザーにはサービスを無償提供し、収益は加盟企業からの手数料。また、ユーザーが支払期日までに支払わなければ手数料が発生し、それも収益になる。

 afterpay Afterpayアプリの概要

 SquareはAfterpayを、米英で提供している送金アプリ「Cash App」に統合する計画だ。これにより、Cash Appアプリで分割払いを直接管理できるようになる。Cash Appの年間アクティブユーザー数は7000万人以上。

 ドーシーCEOは発表文で「SquareとAfterpayには共通の目的がある。Cash AppとSellerのエコシステムにAfterpayを統合することで、加盟企業と消費者にさらに魅力的な製品とサービスを提供できる」と語った。

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