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「バーチャル秋葉原駅」からVR旅行に出発 車窓は“エモい”仮想世界 「バーチャルマーケット6」はすごかった(1/2 ページ)

» 2021年08月25日 08時00分 公開
[武者良太ITmedia]

 ソーシャルVRサービス「VRChat」を使ったVRイベントはいろいろあるが、現時点で最高峰の作り込みを体験できると言っても過言ではないのが「バーチャルマーケット」だ。

 バーチャルマーケットは3Dモデルなどの売買や音楽ライブなどを行えるVRイベント。8月28日午後11時まで第6弾の「バーチャルマーケット6」が開催している。筆者がVRChat内の友人と参加したところ「タダでこんなに楽しくていいの?」と思えるほど、凝った装飾で目に入る情報量が多く“エモい”空間だった。

photo 派手な装飾のバーチャルマーケット中心部

 バーチャルマーケットの初開催は2018年8月。20年4月に開催した第4弾は、出展ブースの総数が1104店舗と、「バーチャルリアリティマーケットイベントにおけるブースの最多数」としてギネス世界記録に認定された。21年1月の第5弾では合計来場者が100万人を超えるなど、回を重ねるごとに盛り上がりが増している。

バーチャル秋葉原駅から山手線に乗って仮想旅行へ

 今回のバーチャルマーケット6も、VRイベントの中でも群を抜いて大きな規模だ。特に企業ブースワールド「World Festi-VR Core」の作り込みがすごかった。

 JR東日本の企業ブース「バーチャル秋葉原駅」は、広いスペースを使ったブースで秋葉原UDX側から見たJR秋葉原駅が眼前に広がる。駅前にはアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場するエヴァンゲリオン各機と第4の使徒が襲来していた。

 本来ならビルが建っている場所が遊歩道になっており、現実世界では目にできない風景が楽しめた。街をデフォルメして再現できるバーチャル空間の利点を生かしている。

photo バーチャル秋葉原駅前に巨大な「エヴァンゲリオン」が立ち並ぶ

 自動券売機に触れるとバーチャルな「Suica」カードを受け取ることができ、Suicaを持ったまま改札機をタッチ&ゴーで駅構内に入る。Suicaを使えば、ホーム上にある自動販売機でレッドブルを購入することもできる。

photo Suicaを取り出す様子

 見慣れた秋葉原駅で、改札機のピピッという音や構内に響き渡るアナウンスは現実そのもの。しかし駅構内のコンビニ「NewDays」にはゆるキャラ「ちいたん☆」が倒れ、お笑いコンビ「ジョイマン」の高木晋哉さんのアバターが飛び跳ねているなど、カオスな空間だ。

 2番線ホームに到着した山手線に乗れば、企業ブースやワールド内の街並みを車窓から眺めることができ、旅行をしている感覚になる。自宅にいながら、移動時間ゼロで友人と旅行できる体験は珍しい。

photo 山手線を再現した車両
photo 車両内では運転席に移動できる
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