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テレビは“巣ごもり”時代に対応できていない 視聴データが示す生活とのズレ(2/3 ページ)

» 2021年09月07日 08時38分 公開
[小寺信良ITmedia]

テレビは「今風」の編成になっているか

 ではそうした需要を踏まえ、テレビはそのニーズに合致する編成になっているだろうか。今回は9月1日の番組表を取り出して、ジャンル別に色分けでしてみた。

photo 9月2日のテレビ番組表(出典:Gガイド番組表)

凡例:

  • 黄色:ワイドショー
  • 緑:バラエティー
  • 赤:報道番組

 この時点ではまだパラリンピック期間中なので、NHKは通常よりもスポーツ番組の比重が多いのは仕方がないが、他局は平時とそれほど変わらないはずである。

 こうしてみると、朝からニュース番組がスタートし、8時のタイミングでワイドショーに切り替わり、そのまま夕方のストレートニュースまで引っ張る局が多いことが分かる。

 視聴者が期待しているお昼過ぎの時間帯は、ほとんどの局がワイドショーのタイミングだ。ワイドショーは民放テレビ局の強みではあるが、昼時に期待されている内容は、それなのだろうか。筆者としてはここでしっかりとしたストレートニュース番組が見たいところである。

 夕方のニュース番組は、午後3時半からバラエティー開始となる午後7時まで続くことになるが、この時間帯はテレビの接触率が低い時間帯であり、もったいないように思える。ただテレビ局としては、この時間帯は局アナを使って低コストでしのぐといった考えもあるのだろう。

 バラエティー番組は午後7時から10時までで、ちょうど接触率の高いところに当たっている。それ以降はニュース番組でつなぎ、深夜バラエティー枠へとバトンタッチするという流れである。

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