キヤノンのEOS R3は従来のスポーツ・報道カメラマン用フラッグシップ機を最新の技術でミラーレス化したカメラという感じだ。
センサーは自社開発の裏面照射型デュアルピクセルCMOSセンサーで約2410万画素。α1の約5010万画素やZ 9の約4571万画素に比べると約半分で、画素数を抑えた分、高感度性能や連写性能を重視したのだろう。
ボディは縦位置グリップ一体型で、EOSらしいなで肩のデザイン。操作系はEOS-1 D系とEOS R5を組み合わせたような構成だ。
バッテリーもEOS-1D Xシリーズと同じものを採用している。
特徴的なのは視線入力AF。フィルム時代のEOS 5やEOS 7、EOS 3などで使われたアイデアで、それが今の技術で復活した格好だ。
EOS R5で評価を上げたAFは人物と動物・鳥に加えて乗りものにも対応。動物優先や乗りもの優先設定もできる。
従来のEOS Rから進化しているのは電子シャッターの積極的な運用。新型センサーは高速読み出しでローリングシャッター歪みが軽減されたことで、電子シャッター時に秒30コマの連写を実現(メカシャッター時は秒12コマ)。さらに電子シャッターでは1/64000秒という超高速シャッターを可能にしている。
そして手ブレ補正は最大で8.0段。さらに低輝度時のAFも得意で、手ブレ補正という面では最強かと思う。
動画は6Kの60pが最高。8Kじゃないのかと思う人がいるかもしれないが、8Kは3000万画素以上必要なので2410万画素では足りないのである。
メディアはSDXCカードとCFexpress TypeBのデュアルスロット。
詳しくは11月のレビューで。
気になるのはその名前。
キヤノンからフラッグシップ機が出ると聞いたとき、多くの人は「EOS-1」の名を受け継ぐミラーレス機が出ると思ったはずだ。でも登場したのは「EOS R3」。「EOS R1」でも「EOS-1 R」でもなかったのだ。
ネーミング的に、この先「EOS-1」後継となるさらに上のモデルが……すぐにでることはないだろうけど、おそらくはさらにスゴくて5000万画素クラスのフラッグシップ機が計画されてるんじゃないかと思ってる人は多いはず、実際にどうなのだかは知らないけど。
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