アスタリスク(大阪市)とNIP(滋賀県守山市)がファーストリテイリング(FR)に対して提起していた、ユニクロなどで採用されているセルフレジを巡る特許侵害訴訟について、両者は12月24日、和解が成立したと発表した。
アスタリスクとNIPはFRに対する特許侵害訴訟を、FRはアスタリスクとNIPに対する特許の無効審判請求をそれぞれ取り下げる。両陣営は「話し合いの中で、それぞれの主張はボタンの掛け違いから発生したものという相互理解ができた」として、係争の長期化による事業への悪影響を防ぐため和解に至ったという。
アスタリスク・NIP陣営は、アスタリスクが開発し、NIPが特許を持つ「RFID技術」がユニクロのセルフレジに採用されているとして2019年に差止仮処分を申立。一方、FRはRFID技術の特許が無効であるとして無効審判請求を提起していた。
今回の和解で、アスタリスク・NIP陣営はRFID技術の特許出願公開前からこのセルフレジをFRが独自に開発していたことを認め、FRはアスタリスク側のRFID技術の特許が有効であることを認めた。
両陣営は「今後は、それぞれの権利や事業を尊重し、互いに良好な関係を築いていく」としている。アスタリスクとNIPは今後もRFID技術の提供を続け、FRもセルフレジの運用を続ける。
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