この手法の有効性を評価するため、何らかのレイアウトデザインの経歴を持つ被験者15人に対して、ファストフード店の厨房(4人のスタッフと10個のタスク)のワークスペースをデザインしてもらい、この手法で生成したレイアウトの出力結果と比較した。
結果、手動でデザインしたよりもこの手法で合成したワークスペースの方が、ワークプランがより速く完了した。スタッフの総歩行距離と総身体回転量も平均的に小さくなり、スタッフはワークプランの実行に少ない労力を費やしていると分かった。
ファストフード店の厨房だけでなく、スーパーマーケットやレストラン、ドネーションセンターの異なる3つの環境でのシミュレーションも実施した。スーパーマーケットでは、11人の顧客と6人のスタッフが5つのタスクに取り組む設定。異なる種類の商品を収納する複数の棚を持ち、顧客が入店すると、買い物リストに沿って商品を取りレジで購入する。スタッフは、レジ打ちと移動して陳列棚の補充を行う。
レストランでは、4つの大テーブルと11の小テーブルを配置し、5人のスタッフが協力して4つのタスクを遂行する。来店した顧客を出迎え、座るテーブルを探す、 屋台を持って歩き回り顧客が望む料理を提供する、料理のカウンターで調理する、レジカウンターで顧客をチェックアウトさせるなどのタスクを行う。
ドネーションセンターションセンターでは、10人のボランティアが寄付品を缶詰やおもちゃ、衣類、日常品、ペットフード、電子機器の6種類に仕分ける作業、梱包などを行う。ここでは、移動が制限された車椅子メンバーも含まれる。この手法は、これら3つのシミュレーションに対しても最適化に成功している。
Source and Image Credits: Yongqi Zhang, Haikun Huang, Erion Plaku, and Lap-Fai Yu. 2021. Joint computational design of workspaces and workplans. ACM Trans. Graph. 40, 6, Article 228 (December 2021), 16 pages. DOI:https://doi.org/10.1145/3478513.3480500
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