マツ Hi-Fiと空間オーディオ、どっちもやらないといけないだろうに。彼らはフリーミアムユーザー向けの音声広告システムの構築もしないといけないからなあ。
ヤマー 空間オーディオは実はあんまり興味なくて、ソースそのまま忠実に出してほしいって意味では、強くロスレスを望んでいる感じです。
ヤマー でもHi-Fiや空間オーディオをやらなくても、当分はSpotifyを使うと思います。
マツ まあ、それほど音の違いはないですよね。
ヤマー 厳密には音質に違いはあるんですが今でもながら聞きでは満足してます。空間オーディオの方は、ヘッドフォンやイヤフォン特有の頭の中央で音が定位しているの、そんなに嫌いじゃないんですよね。音圧も感じますし。家だとオーディオシステムで聞きますし。
マツ もう慣れちゃってますからね。
ヤマー そうなんです。空間オーディオ対応のヘッドフォン(Beats Solo Pro)を持ってるので、Apple Musicに入り直して一通り聴いたんですが、すぐに聴かなくなりました。
マツ 僕も、ヘッドフォンはほぼ使わなくて、家のあちこちにスピーカーシステムを置いて聴けるようにしている。
ヤマー HomePod/miniとAmazon Echo Studioがそれぞれペアであるのはそういうことですか(笑)。
マツ ベッドの足元にはHomePodのステレオペアを置いて、アルバムフルで流しているうちに寝ます。
ヤマー で、Spotifyの話に戻るんですが。
マツ はい。
ヤマー 個人的に使い続けている理由としては、レコメンドが優秀かなと。聴いてる曲に似たテイストの曲を流すRadio機能もそうですし、「Discover Weekly」という毎週、自分が好きそうな曲のプレイリストを自動で作成してくれる機能があって、これのヒット率が高いんですよ。
あと、GAFA勢ではない上に一定のシェアがあるので、スマートスピーカーが各社から出始めた時でも、自社の音楽サービス+Spotifyに対応してあるケースが多くて、複数のメーカーを試すときでも分け隔てなく使えたんです。今はそうした垣根も薄くなりましたけど。
マツ Discover Weekly、AppleとAmazonも似たような名前でまねしてますね。
ヤマー 各サービスそれぞれAIプレイリスト機能ありますよね。
マツ 似た曲を探すという意味では、ごく初期からある米国のPandoraというサービスが面白いことをやってました。音楽理論に基づいた人力による属性データベースで似た曲を流すというのをやってたんですが、今はそういうことがAIでできちゃうわけですね。
ヤマー すごい、そんな人力データベースがあったんですか。
マツ これは無記名だけど、僕の記事だな。例えば、ローリング・ストーンズの「悲しみのアンジー」を検索すると、「フォークの影響」「アコースティックリズムピアノ」「ストリングスアンサンブル使用」「マイナーキー」「悲痛な歌詞」といった楽曲の特徴と、類似した傾向の曲も表示される。
日本からはアクセスできなくなって久しいけど、今はどうなっているのやら。
ヤマー 1曲に対して特徴を人力でタグ付けしていって、他の曲で同じタグを持つ曲が検索できるってイメージで良いんですかね?
マツ 人力でタグ付けするのはPandoraの専門スタッフで、音楽経験者のみだったはずです。
ヤマー 作業量は膨大ですけど精度は担保されていると。
マツ そうです。
ヤマー そう考えるとAIのレコメンドって優秀になりましたね。もちろん、何のデータを食べさせたかにもよりますけど。新しい曲にもすぐに対応できますし。
マツ だから、各社のラジオステーション機能はまあそれだけでいいんですよね。
ただ、似たような傾向のアーティストとしてどういうのを選ぶかはそれぞれのセンスだと思っていて、僕的にはAmazonがベスト。バンドメンバーのソロやサポートミュージシャンのアルバムまでレコメンドしてくれる。
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