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「MacはLinuxだった」って本当? 「そうだね……」元Mac雑誌編集者は昔語りを始めたヤマーとマツの、ねえこれ知ってる?(1/4 ページ)

» 2022年01月26日 12時00分 公開

 経歴だけは長いベテラン記者・編集者の松尾(マツ)と、幾つものテック系編集部を渡り歩いてきた山川(ヤマー)が、ネット用語、テクノロジー用語で知らないことをお互い聞きあったり調べたりしながら成長していくコーナー。交代で執筆します。

マツ 「MacはLinuxだった」という趣旨のツイートが話題になっていて、ああそういうこともあったなあ、と思い出したので、ちょっと昔語りしようかなと。茶でも飲みながら。

ヤマー 私は紅茶を用意してきます。

 戻ってきました。macOSは何がベースになっているかって話ですよね。

photo macOS Monterey

マツ 結論から言っちゃうと、現在のmacOSはUNIX系列のOSではあるけど、Linuxではないです。macOSのベースになっているのはDarwin。DarwinというのはAppleが買収したスティーブ・ジョブズの会社NeXTが作っていたOS、NeXTSTEPをベースにAppleが作ったオープンソースOSで、そのコアはMachという、CMU(カーネギーメロン大学)が開発したマイクロカーネルだったという話になります。

ヤマー おっと、いきなり饒舌になりましたねw

マツ 長くなるのよ、この話は。そもそもLinuxって何なのよ、macOSの元になったというNeXTSTEPって何なのよ、という話になっちゃうから。それらの源流であるUNIXって一体どういうもので、Macとの関わりはどうだったのか、という話にもなる。

ヤマー 大元はUNIXだってのは知識としてあります。

マツ UNIXというのはAT&T(携帯電話会社である今とはだいぶ様相が違う、IBMと並ぶ巨大企業だった)が開発してライセンスを持っていたOSで、そこから仕様や著作権を巡って大きく2つの派閥に分かれるというところはOK?

ヤマー 分からないですw

マツ System V系とBSDという2つの系統に分かれていたんですよ。BSDというのはBerkeley Software Distributionの略で、カリフォルニア大学バークレー校が作ったディストリビューションという意味で、UNIXのソースコードを作って開発された分家みたいなもの。だけどこっちの方が使いやすいってんで人気があった。

ヤマー System VがUNIXを開発したAT&T直下のもので、分家のBSDの方が使いやすかったと。よく聞くBSDってここが出発点なんですね。

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