一方で、自動運転がレベル4以上になると話が変わってくる。「運転したくない」人が運転しなくていい時代が来るからだ。
独立法人の製品評価技術基盤機構は、2019年に「自動車の運転時間」の調査を行っている。
データは以下の通りだ。
このデータをどう読むかが重要だ。「1日1.5時間近くもの時間を運転に費やしている人が25%もいる」と見ることもできるが、「1日1時間を超えて運転する人は半分もいない」という見方もできる。生活の足として自動車を使う場合、1日での利用時間はそんなに長くないわけだ。
睡眠や食事の時間を除外し、1日のうち12時間が使えるとする。1日1時間運転するのだとしても、「生活時間の8%程度でしか、自分の持っている自動車を使っていない」という見方もできる。
自家用車とは「生活の中で、多くの人が短い時間しか使わないものだが、生活に必須なので買っている人」も多いわけだ。
自動運転になれば、これが変わってくる。
カーシェアなどを使って自動運転+乗り合いでカバーできるようになるかもしれない。東京などで「自家用車はいらない」といわれることがあるのは、公共交通機関が充実しているからだ。従来通りの手法では「全国津々浦々に公共交通機関を張り巡らせる」のは難しいが、自動運転をベースにすれば変化が生まれる可能性は高い。
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