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残業時間が減った職種ランキング オンライン化で教育・スクール系が1位に IT系で上位は?就職人気から占う今後のIT業界

» 2022年02月07日 14時31分 公開
[ITmedia]

就職人気から占う今後のIT業界:

エンジニアをはじめとするIT人材は今やIT業界のみならず、さまざまな業界のDXを支える存在だ。このコーナーでは、調査会社などが発表している就職人気ランキングから、向こう数年のIT業界・IT人材動向のヒントを探っていく。

 コロナ禍で残業時間が減った職種はどれか。パーソルキャリアは1月31日、自社の転職サービス「doda」において2021年の「平均残業時間」に関する調査を発表した。これまで職種別の平均残業時間平均残業時間が増加した職種を紹介したが、今回は平均残業時間が減少した職種を紹介する。

 20年と比較して残業時間が減った職種のトップは「教育/スクール」で19.2時間減。平均残業時間は19.4時間だった。IT系職種は、10位に「サーバエンジニア」がランクイン。4.5時間減(同22時間)となった。

平均残業時間が減った職種ランキングTOP20

 2位は、「調理/ホールスタッフ/フロアスタッフ」で9.4時間減(平均残業時間は14.4時間)、3位は医療系の「研究職」と理美容/エステ/マッサージなどの「美容関連職」で7.8時間減(それぞれ17.3時間、16.1時間)、5位は「総合商社の営業」で6.5時間減(同21.2時間)、6位は「金融業界の代理店営業」で5.8時間減(同11.4時間)、7位は「建設/不動産の営業」で5.3時間減(22.2時間)、8位は素材/化学/食品系の「分析/評価」で5.2時間減(同14.6時間)、9位は「施工管理」で5.1時間減(同31.8時間)だった。

 IT系はその他、「IT/通信/インターネットの営業」が4.1時間減(同22.1時間)で12位にランクインしている。

 教育/スクールで最も残業時間が減った理由として「教育現場ではICTの導入が進んでおり、これまで手作業で行っていた宿題やテストの作成、配布、回収、採点など一部業務のオンライン化で、業務の効率化が図られていることが要因」とした他、フィットネスジムなどでも、非対面でのビデオレッスンなどの配信により、レッスン前後の後片付け、受講者対応などの時間が減ったことが時間減に影響を与えたと同社は分析する。

 2位の調理/ホールスタッフ/フロアスタッフの減少理由としては、「営業時間の短縮に加え、支払いのキャッシュレス化や食洗器の導などにより一部業務が自動化されたこと、フードデリバリーのニーズ増加による接客の省人化が進んだことから、残業時間のさらなる減少につながったと想定される」としている。

 調査は、20歳から59歳までの1万5000人の正社員が対象。doda会員ではなく、ネットリサーチ会社が保有するデータベースを基に、インターネット経由で回答を収集した。

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