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起動しないMac miniをChromebook化して家庭円満に小寺信良のIT大作戦(3/3 ページ)

» 2022年02月21日 08時00分 公開
[小寺信良ITmedia]
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体験としてはたどたどしいが、マシン延命は確実

 起動すると、そこはもうほとんどCloudReady 2.0である。使い始めすぐには日本語入力に切り替わらなかったが、言語設定を確認しているうちに切り替わるようになった。

photo 壁紙もCloudReadyと同じものが選択できる
photo 日本語が「有効」になれば日本語への入力切り替えが動く

 Googleアカウントで同期できるので、以前使っていた自分のChromebookの環境がそのまま読み込まれる。新規に使い始めてもツールがすでに揃っているというのは、「使い出し」が早い。

photo 以前使っていたツール類がすでにセットされている

 Mac mini 2014はもともとHDMIからの4K出力に対応するので、インストール後に4Kテレビにつないでみたところ、問題なく4K解像度で出力できた。実際にWeb版Notionを使ってこの原稿の序盤を書いてみたが、特に不安定になることもなく、入力することができた。スクリーンショットなどの機能も問題なく動作する。

 また当然だが、macOSよりもレスポンスは良好だ。そうでなければ使う意味がないわけだが、マシンの延命という意味では可能性があるように感じた。

 またインストール時には、子供用のGoogleアカウントで設定することもできる。インストール後にChromebook上で使用制限を設定し、そのあとはスマホアプリの「ファミリーリンク」で管理する、という流れになる。

photo 子供用に設定可能
photo 子供用アカウントではファミリーリンク機能が使える

 自分用にインストールした場合は、「アカウントの追加」で子供用のアカウントを設定しても同じことになる。ただこの場合は自分のアカウントもマシンに残るので、パスワードがバレてアカウントが勝手に使われるといったトラブルが起きる可能性はある。一方で自分でマシンのパフォーマンスをチェックしたいといった場合には、自分のアカウントがあったほうが便利だろう。

 子供のいる家庭では、子供用のマシンをどうするか問題が今後出てくると思うが、古いパソコンを与えただけではパフォーマンスが追いつかないとか、OSが古くて使い方が違うなど、コンピューティング体験が阻害される可能性がある。だがOSが新しく軽ければ、そうした問題も解決するだろう。

 Chrome OS Flexは、手持ちの資産を眠らせないという役割を果たすわけだが、単に動いた動いたで終わりでなく、その資産を使った次の一手が考えられるようになる。そこまで行って、初めて1セットになっているということでもある。

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