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動画特化の新型ミラーレス「GH6」、パナソニックが正式発表 5.7K60p撮影 約26万円

» 2022年02月22日 14時30分 公開
[山川晶之ITmedia]

 パナソニックは2月22日、マイクロフォーサーズ規格の新型ミラーレスカメラ「LUMIX DC-GH6」を発表した。同モデルは2021年5月に開発発表したもので、動画撮影機能を強化。LUMIXシリーズで初めて5.7K/60pの撮影に対応する。店頭予想価格は、ボディーのみで26万3000円前後。12-60mm F2.8-4.0のレンズが付属するレンズキットは33万7000円前後。3月25日に発売予定だ。

「LUMIX DC-GH6」

 新開発の2520万画素Live MOSセンサー、映像エンジン「ヴィーナスエンジン」を搭載。同社の動画に特化したフルサイズ機「DC-SH1」と比較して約2倍の演算処理速度に引き上げており、画質に加えAF機能なども強化。顔・瞳認識や、後ろ向きの人物を捉える「頭部認識」、遠い被写体を捉える「人体認識」の精度も向上した。手ブレ補正は7.5段分、レンズ内手ブレ補正と協調動作する「Dual I.S. 2」も搭載する。パンやチルトの動きと手ブレを判別する最新の動画用アルゴリズムにより、動画の手持ち撮影がしやすくなる。

新型ヴィーナスエンジン

 動画はクロップレスを実現。5.7K/60p 4:2:0 10bit以外に、4K・Cinema4K/120p 4:2:0 10bit、4K・Cinema4K/60p 4:2:2 10bitに対応。Cinema4Kと4K映像は、5.7Kからのオーバーサンプリング。ファンを内蔵したアクティブクーリングシステムで、動画記録時間の無制限を実現している。ハイフレームレート撮影も可能で、フルHD/300p 10bit記録(VFR時)も可能。LUMIXで初めて5.7K/30pのApple ProRes 422 HQの内部記録を実現した。

記録可能な解像度とイメージサークルの関係
MOVは5.7K、Cinema4K、4K、フルHDに対応
5.7KのProRes収録にも対応

 V-Log/V-Gamutも引き続き搭載。「V-Logビューアシスト」機能で、「.cube」形式のLUTファイルを読み込むことができる。低ISO回路、高ISO回路の画像を合成することで、低ノイズと高飽和を両立したHDR映像を実現する「ダイナミックブースト」により、V-Log/V-Gamut使用時で、13+ストップのダイナミックレンジを実現した。別売りのXLRマイクアダプターを使用することで、本体の2ch入力を併用して24bitでの4ch音声収録が可能だ。

フォーサーズでも13+ストップのダイナミックレンジを実現した「ダイナミックブースト」
XLR端子を備えたマイクアダプター。これを使うことで、本体のマイク/外部入力端子とあわせて4chの音声収録が可能
タリーランプを前後に搭載

 マグネシウムボディーは、防塵・防滴仕様で、マイナス10度でも動作する耐低温設計。チルトとバリアングルを両立した3.0インチ、184万ドットの「チルトフリーアングル液晶モニター」、368万ドットのOLEDファインダーを搭載。EVFと背面モニターの同時表示により、液晶を被写体に見せている状態でも、撮影者はファインダーで撮影状況を確認できる。ポート類は、フルサイズのHDMI端子やUSB3.2 Type-C端子を内臓。USB PDでの充電に対応する。記録メディアは、CFexpressとUHS-II対応のSDカードスロットを備える。

記録メディアはCFexpressとUHS-II対応のSDカード。ProRes収録はCFexpressのみ
記録無制限を実現するアクティブクーリングシステム

 2022年内に提供予定のファームウェアアップデートにより、ATOMOSの外部レコーダー「NINJA V+」へのCinema4K 120pの動画RAWデータ出力、ProRes 422 HQ/ProRes 422の対応モード追加(Cinema4K/フルHD)、USBケーブル経由のSSD記録に対応するとしている。

 その他、約1億画素の静止画を手持ちで記録できる「手持ちハイレゾモード」、電子シャッターで約75コマ/秒、メカシャッターで約14コマ/秒の連写性能など静止画機能も強化した。

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