「ウクライナ情勢を鑑みると、誤解を招き、人命に関わるような映像は避けるべき。DCS(自社の戦闘機ゲーム)を使った映像制作は控えて」──ロシアで創業し、現在はスイスに本社を置くフライトシミュレーターゲーム開発会社・Eagle Dynamicsは2月26日(日本時間)、TwitterとFacebookでこうアナウンスした。「フェイクニュースの放置はあまりにも深刻」と訴えている。
Eagle Dynamicsは1991年モスクワ設立。現在はスイスに本社を置き、軍用機を中心としたフライトシミュレーションソフト「Digital Combat Simulator」(DCS)などをWindows向けに提供している。DCSでは、第二次世界大戦などを舞台にロシアを含む各国の戦闘機を操ることができ、リアルなビジュアルと操作感が売りだ。
ロシアが24日(現地時間)にウクライナへの侵攻を始めたことを受け、ネットには現地のさまざまな写真・映像が投稿されている。中には今回の侵攻とは直接関係がないとみられる過去の映像や、ゲームのプレイ映像などを用いたフェイク情報もみられ、情報の信頼性を注意すべきという声が上がっている。
Eagle Dynamicsは「過去30年間、私たちはPC用の最もリアルなコンバットフライトシミュレーターを皆さんに届けるために努力してきました」「ハードウェアとソフトウェアの技術的な進歩により、DCSと現実の映像の違いを見分けることは困難です」とコメント。「ウクライナ情勢を鑑みると、誤解を招き、人命に関わるような映像は避けるべき。そのため、DCSを使った映像制作は控えていただくようお願いいたします」と訴えている。
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