米Googleは、公式アプリストアGoogle Playストアから、密かに個人情報を収集していたことが発覚した数十本のアプリを削除した。米Wall Street Journalが4月6日(現地時間)、この問題を解析し、Googleと米連邦政府当局に報告した米プライバシー分析企業AppCensusの報告に基づいて報じた。
これらのアプリには、パナマ籍の企業Measurement Systemsが開発した個人情報の収集を可能にするSDKが組み込まれていた。これらのアプリの開発者の1社は、SDKをアプリに組み込むことで対価を得ていたと語った。
AppCensusによると、Measurement Systemsは米国家安全保障当局にサービスを提供している米防衛業者とつながりがあることが判明した。また、このSDKは既に数百万台のAndroid端末で実行されたという。SDKが組み込まれたアプリには、イスラム教徒向けの祈祷アプリ、高速道路のネズミ捕り検出アプリ、QRコード読み取りアプリなどが含まれ、合わせて1000万回以上ダウンロードされている。
Googleは3月にAppCensusから報告を受け、調査の結果3月25日に該当アプリを削除した。Googleの広報担当者は、これらのアプリがポリシーに違反してユーザーのデータを収集したため削除したが、アプリからSDKを削除すればアプリが再登録される可能性があると語った。実際既に復活したアプリもある。
AppCensusによると、このSDKでユーザーの正確な位置情報、メールアドレス、電話番号などが収集されていたという。
AppCensusのブログに、削除されたアプリの一覧が掲載されている。
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