使い勝手の面でも、このPC 9xシリーズは大きく貢献した。例えばPS/2キーボードとPS/2マウスのコネクターはPC 97で導入されたし、PC 99ではI/Fの色別の区分けが初めて定義された(写真2)。
この色の区分けは現在も利用されている(写真3)。
これは例えばヘッドフォンをバックパネルにつなぐときに、「同じ色のコネクターを同じレセプタクルとかプラグに装着する」という、使いやすさを高めるための工夫である。
加えて、新しいデバイスの定義もいろいろ行われた。例えばPC 97ではBaseline Audio for PC 97(写真4)とPC 97 Advanced Audioという新しいAudio I/Fの基準が定められた。
これが俗に“AC 97”(Audio Codec 97)と呼ばれるもので、まずはマザーボードにAC 97 Codecを標準搭載、その後はサウスブリッジにCodecそのもの統合することで、いわゆるオーディオカードの需要がたちまち消え失せることになった(ここでいち早くAC 97 Codecをリリースしたことで、マザーボードベンダー向けに膨大な売り上げを確保したのが台湾Realtek Semiconductorである)。
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