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頭を使って空いてる方の手も使え 「Orbital2 STERNA」が動画編集にもたらす効率小寺信良のIT大作戦(3/4 ページ)

» 2022年06月09日 16時16分 公開
[小寺信良ITmedia]

 ジョイスティック部分は、動作モードが2つに分かれる。まず単純なほうからいくと、「Joystickモード」は、倒す8方向と、ダイヤルの右回転・左回転・押下にそれぞれ機能を割り当てるスタイルだ。作業工程によっては特定の機能を集中して使うケースがあるが、単純な動作を効率化するといった時には便利なモードだ。

photo 「Joystickモード」の設定画面

 もう1つは「Orbital Engineモード」で、これがOrbital2シリーズの真骨頂になる。考え方としては、フラットリングの「ポップアップ」に近い。

photo 「Orbital Engineモード」の設定画面

 これは、上下左右とその中間の8方向に倒すという行為が、ダイヤル部の機能切り替えスイッチとなっている。ダイヤル部は右回転・左回転・押下の3機能しかないわけだが、その3機能の動作割り当てを、ジョイスティックを8方向に倒すことで、切り替えていく。マウス操作なしで実行できるのがポイントだ。

 画面はDaVinci Resolve用プロファイルのアサインだが、例えばジョイスティックを一度右に倒すと、ダイヤル部は左回転が巻き戻し、右が移転が早送り、押下が停止に割り当てられる。

photo 右に倒した際のダイヤル部の挙動

 ジョイスティックを左に倒すと、今度は左回転が1フレーム戻る、右回転が1フレーム進むというコントロールとなり、押下には割り当てがないので、何も動作しなくなる。

photo 左に倒した際のダイヤル部の挙動
photo DaVinci Resolve上でジョイスティックを倒すと、割り当て図が展開する

 このように、特定方向に倒してはひねる、倒してはひねるを繰り返すことで、機能をどんどん切り替えて作業して行けるわけだ。もちろんこれには、どういう流れで作業すべきか、手順をある程度固めておく必要がある。

 したがって、専用プロファイルも提供されているものの、これだけの数の動作モードを人間が暗記するというのは、効率的ではない。また使い方によっては、これがショートカットで動作するのは危険、というものもあるだろう。したがってプロファイルを参考にしながら、自分なりの設定を作って、少しずつ増やしていく、というほうが望ましい。

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