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頭を使って空いてる方の手も使え 「Orbital2 STERNA」が動画編集にもたらす効率小寺信良のIT大作戦(1/4 ページ)

» 2022年06月09日 16時16分 公開
[小寺信良ITmedia]

 クリエイターにとって、マウスやペンは手足の延長のようなものだが、作業効率を上げるためにはキーボードショートカットの習得が必須だ。覚えなければ仕事にならないわけではないが、いちいちメニューやツールバーから選択していては効率が悪い。よって、自分が頻繁に利用する機能は、次第にショートカットで作業することを覚えていく。

 ただ同じソフトを使って同じようなものを作るとしても、個人によって方法論が異なっており、使うツールや手順が違ってくる。ショートカットは、覚えやすいようにツールの名前の頭文字に割り当てられるケースが多いが、連続で、あるいは交互に使用するツールが必ずしも使いやすい並び順になっているとは限らない。

 あるいは使用するツールが、マウスやペンで操作しやすいのかという問題もある。昨今はホイールマウスに機能が割り付けられるケースも多いが、そもそもホイールが1つでは足りないというケースもある。

 そんな中、利き手ではない方の手で操作するコントローラーに注目が集まっている。セルシスのイラスト作成ソフト「CLIP STUDIO PAINT」では、スマートフォンを片手用のコントローラーとして利用できるアップデートを5月26日から公開している

photo CLIP STUDIO PAINTはスマートフォンを片手用コントローラーにできる

 専用コントローラーを用意するのではなく、スマートフォンが利用できるということから、アップデートだけですぐに利用できるのが特徴だ。またタッチとディスプレイを生かしたツール群が使えるということで、ユーザーにも好評のようだ。その一方で、手触りでツールが操作できるわけではないので、描画中の画面から目を離さないと使えないという点にデメリットを感じる人もいるようだ。

 一方でハードウェアコントローラーは、以前ならばキートップが色分けされたキーボードとか、汎用USBジョグシャトルコントローラーのようなものしかなかったが、最近はだいぶ選択肢が増えてきている。

 おそらく一般の人がネットからポチッと購入できるコントローラーで最も高価なのが、「DaVinci Resolve Mini Panel」ではないかと思われる。直販価格252,800円だが、プロ向けとしてはまだまだエントリーモデルである。スタンダードモデルは「DaVinci Resolve Advanced Panel」で、379万8000円となる。

 クリエイティブ用コントローラーは、上を見ればキリがない世界ではある。それを仕事にして食っている人からすれば、楽になる、ミスが減るのなら、数万円程度の専用コントローラーの購入には躊躇ないところだが、ホビーユーザーやクリエイターを目指す学生では、実際にその投資に見合うほど自分にも使えるのか、というのが悩むところだ。

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