さて、数値を見ていこう。M2チップのCPUコアの基本性能ともいうべきシングルコアのスコアは1902で、M1シリーズの2台より10〜12%速くなっている。これがM2シリーズのCPUコアの基礎体力と思っていいだろう。
次にマルチコア。スコアは8985で、M1 MacBook Airより21.6%速い。M1 Pro MacBook Proは廉価な8コアモデルだったこともあって、2%の差まで肉薄された。
GPU性能は、M1 MacBook Airに対してコア性能だけでなく、コア数が増していることもあって、Open CLで49.7%。Metalでなんと57.6%の性能向上を見せている。
M1 Pro MacBook Proは16コアを擁することもあって、Open CLで25.8%、Metalで28.0%のアドバンテージがある。私を含め、M1 Pro搭載モデルを買った人はホッとしたことだろう。
総じて言うと、M2 MacBook Proは、M1搭載モデルよりCPUで10〜12%、GPUで50〜60%向上という素晴らしい性能を持っていることが分かった。
高価なM1 Pro搭載モデルと比べてさえ、M2チップはかなり肉薄してしまう。もちろんM1 Pro搭載モデルにはLiquid Retina XDRディスプレイや、数多くのポートや、複数ディスプレイが接続可能であるなど数多くのアドバンテージがあるが、処理能力の差だけでいうなら、圧倒的というほどではなくなっている。
続いて、グラフィック性能を見るために、3DMark(バーション1.1.333)を試してみた。こちらは以下の結果。
【表2:3DMark Wild Life Benchmark】
M1 MacBook Air | M1 Pro MacBook Pro 14 | M2 MacBook Pro 13 | |
---|---|---|---|
Overall Score | 4492 | 8686 | 6761 |
Average frame rate | 26.9 FPS | 52.0 FPS | 40.5 FPS |
GPUコア数の影響以上にM1 MacBook Airよりグラフィックス性能が向上していることが分かる。3Dグラフィックスを多用するゲームや、VR空間内での作業に大きなアドバンテージを発揮しそうだ。メディアエンジンなどのグラフィクス周りのカスタムチップがM1より増強されていることが影響しているのかもしれない。
リーズナブルにグラフィックスを扱いたいなら、M2 MacBook Proは良い選択肢になりそうだ。
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