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M2搭載の初号機、MacBook Pro 13インチは買いなのか?【先行レビュー】(2/3 ページ)

» 2022年06月22日 22時00分 公開
[村上タクタITmedia]

CPUで10〜12%、GPUで50〜60%向上

 さて、数値を見ていこう。M2チップのCPUコアの基本性能ともいうべきシングルコアのスコアは1902で、M1シリーズの2台より10〜12%速くなっている。これがM2シリーズのCPUコアの基礎体力と思っていいだろう。

 次にマルチコア。スコアは8985で、M1 MacBook Airより21.6%速い。M1 Pro MacBook Proは廉価な8コアモデルだったこともあって、2%の差まで肉薄された。

 GPU性能は、M1 MacBook Airに対してコア性能だけでなく、コア数が増していることもあって、Open CLで49.7%。Metalでなんと57.6%の性能向上を見せている。

 M1 Pro MacBook Proは16コアを擁することもあって、Open CLで25.8%、Metalで28.0%のアドバンテージがある。私を含め、M1 Pro搭載モデルを買った人はホッとしたことだろう。

 総じて言うと、M2 MacBook Proは、M1搭載モデルよりCPUで10〜12%、GPUで50〜60%向上という素晴らしい性能を持っていることが分かった。

 高価なM1 Pro搭載モデルと比べてさえ、M2チップはかなり肉薄してしまう。もちろんM1 Pro搭載モデルにはLiquid Retina XDRディスプレイや、数多くのポートや、複数ディスプレイが接続可能であるなど数多くのアドバンテージがあるが、処理能力の差だけでいうなら、圧倒的というほどではなくなっている。

photo M6年間使われ続けたデザインだが、非常に洗練されており、今なお古さを感じさせない

3DMarkでも優れた性能を発揮

 続いて、グラフィック性能を見るために、3DMark(バーション1.1.333)を試してみた。こちらは以下の結果。

photo 3DMarkはゲーム風の3Dグラフィックスを描画して、その負荷を計測するベンチマークアプリ

【表2:3DMark Wild Life Benchmark】

M1 MacBook Air M1 Pro MacBook Pro 14 M2 MacBook Pro 13
Overall Score 4492 8686 6761
Average frame rate 26.9 FPS 52.0 FPS 40.5 FPS

 GPUコア数の影響以上にM1 MacBook Airよりグラフィックス性能が向上していることが分かる。3Dグラフィックスを多用するゲームや、VR空間内での作業に大きなアドバンテージを発揮しそうだ。メディアエンジンなどのグラフィクス周りのカスタムチップがM1より増強されていることが影響しているのかもしれない。

 リーズナブルにグラフィックスを扱いたいなら、M2 MacBook Proは良い選択肢になりそうだ。

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