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新NISAスタート直後に なぜ、三井住友カードはクレカ積み立てのポイント還元率を変えたのか(1/3 ページ)

» 2024年05月21日 09時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 2024年3月、クレジットカードを使った投資信託積立の規制が緩和され、月額上限額がこれまでの5万円から10万円に増加した。投資促進策としては効果の大きい取り組みだが、これによって対応を迫られることになったのが、証券会社とクレジットカード会社だ。クレジットカード積立はカード会社がポイントを還元しているが、積立上限額が倍増したことで、そのままでは還元額も2倍になるからだ。

マーケティング本部 運用ビジネスユニット ユニット長の小林奈美江氏(左)と、マーケティング本部 運用ビジネス推進部 トライブリードの西澤徹哉氏(右)

 5万円を超えてもそのまま同率でポイントを還元するところ、5万円を超えると徐々に還元率を落とすところなど、各社各様の変更を行ったが、大きく還元の制度を変更したのが三井住友カードとSBI証券だ。

 特に上位クラスの「プラチナプリファード」カードでは、これまで積立額の5%を還元していたところ、秋からは通常で1%、最大で3%に還元率を変更することを発表した。これを受けて、ネットでは「改悪」などの言葉も飛び交った。

 三井住友カードの狙いは何か。投信積立の還元制度に携わる三井住友カードの小林奈美江氏、西澤徹哉氏に聞いた。

三井住友カードのプラチナプリファードカード。ポイント特化型プラチナカードをうたい、クレカ積立だけでなく特約店などでも高還元をウリにしている

なぜポイントの還元率に変更したのか

――三井住友カードはSBI証券との提携によるクレジットカード積立サービス(クレカ積立)について、ポイント還元率の大幅な変更を発表しました。その背景を教えてください

 もともと、SBI証券様との間では、クレジットカードを使った新しい投資サービスを始めるというコンセプトで始めました。普段から積極的に投資をしている方というよりは、初心者の方やこれから投資を始めようという若い世代の方に、カードで投資をするとポイントがたまることをきっかけに、まず試しにクレカ積立を使っていただこうというのが出発点でした。

 おかげさまで、使っていただける方もどんどん増えてきて、金額も非常に増えてきていますが、今回の変更は、提供しているサービスの質を一段引き上げたいという思いが一番大きいです。

 今までは単にクレジットカード積立でポイントがたまるというサービスでしたが、今後はキャッシュレス全般を推し進めていく中で、キャッシュレスの利用とクレカ積立を組み合わせて、よりお客さまにお得で便利なサービスを提供できるよう、サービス設計を変えていきたいと考えています。

 そのため今回、積立金額に対してポイント付与するだけでなく、カードの利用金額との組み合わせに組み替えさせていただきました。

――今回の変更では、カード等級によって積立のポイント付与の条件が異なっています。これは何を目的としたものでしょうか?

 カードの券種ごとにカード利用金額によるバーを設け、利用額がそれを超えると還元率を上乗せしています。例えば一般カードなら、利用金額が10万円以上で0.5%のポイント付与。ゴールドカードなら10万円と100万円の2段階の基準があります。プラチナプリファードだと、さらに300万円、500万円の基準が加わります。

 属性が異なるお客さまに対して、カードの券種に応じて利用金額の基準を設定することで、カードをよりたくさん使っていただける方にポイントを多く還元できるようにしたいと考えてこのような形にしました。

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