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「日本ユニシスがビプロジーに社名変更していた」尼崎USB事件で話題 34年続いた名称、今年変えた理由

» 2022年06月24日 10時44分 公開
[岡田有花ITmedia]
画像 社名変更発表時のニュースリリースより

 兵庫県尼崎市で、市の委託業者・BIPROGY(ビプロジー)の協力会社社員が、市民46万人分の個人情報入りUSBメモリを紛失していた事件が話題だ。この事件に関連し、「BIPROGYは聞き慣れない社名だと思ったら、日本ユニシスが社名変更していたのか」といった反応が出ている。

 同社は、1988年から34年間使い続けた日本ユニシスの名を2022年4月に変更したばかり。ユニシスという名が「グローバルで使用する際に制限があった」ことなどから独自のブランドに変更したと、公式サイトの社長メッセージで説明している。

 同社の歴史は古い。1958年、米Unisysと三井物産の合弁企業・日本レミントンユニバックとして設立。68年に社名を日本ユニバックに変更した。88年にバロースと統合し、日本ユニシスが発足した。

 米Unysisとの資本関係は06年に解消。日本ユニシスの社名はその後も16年間維持し、Unysisとの業務提携も続けてきたが、2022年4月、ついに社名からユニシスを消した。

画像 BIPROGY公式サイトの社長メッセージより

 新社名「BIPROGY」は、光が屈折・反射したときに見える7色(Blue、Indigo、Purple、Red、Orange、Green、Yellow)の 頭文字を使った造語。「さまざまなビジネスパートナーや多種多様な人々がもつ光彩を掛け合わせ、混とんとした社会の中で新たな道を照らし出す」といった意味を込めたという。

 公式サイトの社長メッセージによると、ユニシスというブランド名が、グローバルで使用する際に制限があったこと、“IT会社”のイメージや日本国内という枠にとらわれるといった課題があったため、社名を変更したという。

 「長い歴史とブランドイメージがある日本ユニシスという社名をなぜ変えるのかという声もあったが、世界で唯一無二のブランドを手に入れたいという思い」があったと、平岡昭良社長は述べている。

 社名変更後も、米Unisysとの業務提携は維持し、Unisys製品の国内販売も行っている。

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