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E2EEメッセージのSignal、Twilioへのフィッシング攻撃でユーザー約1900人に影響

» 2022年08月17日 06時58分 公開
[ITmedia]

 E2EE(エンドツーエンドの暗号化)メッセージングアプリ「Signal」を提供する米非営利団体Signal Messengerは8月15日(現地時間)、同社もその電話番号認証サービスを利用している米Twilioへのフィッシング攻撃で、約1900人のユーザーに影響があったと発表した。

 Twilioが7日に発表した攻撃で、Signalの約1900人のユーザーの電話番号がSignalアカウントに登録されているという情報と、それらの電話暗号の登録に使われたSMS確認コードが攻撃者に奪われた。攻撃者は約1900件の電話番号中3つの番号でアカウントの再登録を試み、1つの番号で再登録した。

 Signalのメッセージはクラウドではなくユーザーの端末に保存され、連絡先リストとプロフィールはセキュリティPINで保護されているため、それらが攻撃者の手に渡ることはない。

 だが、アカウントを再登録されてしまうと、その電話番号からメッセージを送受信できてしまう。

 Signalは、影響を受けた約1900人に15日からSMSで、Signalの登録を一旦解除し、再登録するよう通知している。16日までに通知を受けない場合は、影響を受けていないと考えていい。

 Signalはユーザーに対し、こうした危険から身を守るために、Signal PINのオプション「登録ロック」を有効にするよう勧めている。これは、電話番号をSignalに登録する際にSignal PINが要求されるようになるというものだ。攻撃者が電話番号とSMS確認コードを使って新たな端末にアカウントを登録しようとしても、Signal PINが分からなければ登録できない。

 signal 登録ロック

 2014年創設のSignal Messengerのサービス利用者は、米TechCrunchによると2021年の時点で約4000万人だった。

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