ということで、愛車にはなるべく、紫外線や雨を触れさせずに駐車しておきたい……ということになる。
とはいえ、屋根がない駐車場に停めざるを得ないという人も多いと思う。
その際にお勧めしたいのはボディーカバーだ。
筆者が長く愛用していて、友人などに強くお勧めしているのは、仲林工業のボディーカバーだ。
筆者も、マツダRX-7(FD3S)に乗っていた約20年ほど前からお世話になっていて、現在の愛車であるGT-R nismo Special EditionやS660の両方に使っている、信頼のブランドのボディーカバー製品である。クルマ好きの間ではけっこう有名な製品なので知っている人も多いかもしれない。
仲林工業のボディーカバーはポリエステル製で、表面は耐紫外線コーティングがなされ、同時に雨水を弾く撥水加工を3度も行っており耐水性にも優れる特徴を持つ。裏面は起毛加工がなされていてボディー面に柔らかく接触するため、傷を付けにくい。自動車メーカー純正のボディーカバーは裏も表も化学繊維で硬めの素材のモノが多く、風に吹かれて揺れたときにボディーに微細な引っ掻く傷を付けることがあるが、仲林工業のボディーカバーは、この起毛加工のおかげで、そうしたことが起こりにくいのだ。
RX-7/FD33S時代、紫外線の直撃を受ける状況下で停めていたこともあったが、この仲林工業のボディーカバーを掛けていたおかげで、純正状態の塗装品質をかなり長く維持できた。2001年に新車購入したRX-7/FD3Sは10年乗ったが、降りる直前まで「再塗装したの?」と言われることがよくあったほど。
仲林工業のボディーカバーは、太陽光を直接受ける状態だと、メーカーが目安として出している耐用年数は2年となっているが、筆者が実際に20年間、これまで愛車に適用してきた実感としての耐用年数は大体4、5年くらいだと思う。ポリエステル製なので経年で紫外線を受け続けることで劣化はするし、繊維の硬化も始まる。ボディーカバーを掛け直したときに、張力の掛かる箇所でビリっと自然に破れ始めたら寿命が来たことの合図。
また、撥水加工による耐水性能も経年で落ちていくので、雨を受けた後、ボディー面に水量が多く付いていたり、雨粒に含まれていた微細なダストがボディー面に付着し始めたら。これも寿命がきたという合図だ。
「ボディーカバーが傷んだ分、ボディー面は守られたのだ」と考え、新しいものに買い替えるといいだろう。
仲林工業のボディーカバーは基本はオンライン注文となる。
いろいろと追加オプションが選べるようになっていて、何をどう選んでいいか迷ってしまいそうだが、ボディーに特別な追加装備をしていない純正状態であれば、オーダーフォームの車の状態申告のところは、「グリルガード:なし」「標準装備エアロ:あり(通常)」「標準装備リアスポイラー・ウィング:あり(通常)」「ルーフレール:なし」「背面スペアタイヤ:なし」「キャリア:なし」でよし。
悩みがちなのは「膨らみ防止の通気筒」と「留め具」のオプション。
「膨らみ防止の通気筒」オプションは、風の強い日に、「ボディーカバーに吹き込んだ風を逃がすかどうか」の意味合いになる。完全屋内型のガレージであれば不要なので「付けない」でOK。
屋外型のカーポートならば、「1対2個」か「2対4個」を選ぶことをお勧めする。
カーポートの周囲に家屋や壁などがあれば「1対2個」で十分だと筆者は考えていて、筆者はこちらを選んでいる。
完全に吹きっさらしの駐車場ならば「2対4個」を選んだ方がよいかもしれない。
この通気等があると、強い風に煽られてもボディーカバーがバタつきにくく、ボディーカバーが取れてしまうことを抑止できる。ただ、通気性が担保されることで、強い風が吹いた後はボディー面に風が運んだダストが付きやすい。
「留め具」は、どれだけ厳重にボディーカバーを車体に組み付けるかのオプション。車体底面にベルトを通して留める留め具を付けるオプションもあるが、筆者のお勧めは「すそ紐絞り加工」だ。これは、ボディーカバー本体を車体の上からかぶせたあと、そのボディーカバー下端外周に通された“締め紐”を絞ってボディーカバーを車体に固定するタイプの留め具で、仲林工業が設定している留め具オプションの中では、最もお手軽に取り扱えるものだ。
筆者の経験では、前出の通気筒を付けておけば、すそ紐絞りによる締め付けだけで、風の強い日でもボディーカバーが剥がれたことはないので、見た目以上に高性能だったりする。ちなみに、完全屋内型のガレージならば留め具は不要だろう。留め具オプションをなしとすると、ボディーカバー下端外周にゴム紐が通されるだけとなる。
価格はGT-R nismo用で、「1対2個」オプション、「すそ紐絞り加工」オプションを入れて約6万円。S660用だと同条件で約4万6000円だ。
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