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台風14号被災、テレビは使えずネットは錯綜 あのとき「もっとも頼れた」情報源は小寺信良のIT大作戦(1/3 ページ)

» 2022年09月29日 17時00分 公開
[小寺信良ITmedia]

 今年は9月17日から25日までが俗に「シルバーウィーク」といわれる期間だ。あいだ3日ほど平日を挟むものの、連休が続く。ちょうどそんな休みのタイミングを狙ったかのように、日本列島は台風14号と15号の直撃を受けることとなった。

9月18日に九州へ上陸した台風14号(画像は日本気象協会のWebサイトから引用

 筆者が住む宮崎県では、18日午前中のテレビニュースで「大雨特別警報」が発令されたことを知った。気象庁の資料によれば、大雨特別警報とは数十年に一度の大雨とされ、警戒レベルは5段階中最高レベルである。

気象庁作成の5段階の警戒レベルと防災気象情報

 一方で宮崎市レベルでみると、17日18時の段階で発令されたレベル4の「避難指示」のままであった。県としては、山間部や川沿いなどの市町村全体を見てレベル5を発動したのだろうが、県と市とで判断が違うと、住民は迷うところである。

宮崎市ではレベル4の「避難指示」を発動

 「避難指示」とは、「危険な場所から全員避難」となっている。今住んでいる場所が危険かどうか誰かが教えてくれるわけではなく、自分で判断することになる。マップで確認すると、幸い筆者の住む場所は危険地域に指定されていなかった。

 筆者宅はマンションの3階で、幸いにして海からの風に対して縦向きに建っているため、強風をまともに「面」で食らうことはない。とはいえ海側の角部屋ではあるので、横の窓は強風の直撃を受けている。アプリの「Yahoo! 防災速報」では、避難場所の位置がマップで確認できる。最寄りは公民館だが、ここはそれほど大きくない。いざとなったら2番目に近い小学校に避難しようかと家族で話し合っていた。

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