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民間も“無償の土地提供”で協力 「にいがた2kmシェアサイクル」に地域が力を入れるワケ(1/3 ページ)

» 2022年10月07日 17時00分 公開
[島田純ITmedia]

 新潟県新潟市でドコモ系のシェアサイクルシステムを利用する「にいがた2kmシェアサイクル」が2022年9月に始まった。スタート時点で、新潟駅前・万代・古町エリアなどを中心とする約30カ所にポートを設置し、150台の電動アシスト付き自転車を投入している。

 同市内のシェアサイクルの取り組みとしてはかなり大きなものになるが、興味深いのは、1カ所を除いて土地所有者が無償でポート用の土地を提供していることだ。

 同市が地域一体となってシェアサイクルを推し進めているワケを探った。

9月1日から「にいがた2kmシェアサイクル」がスタートした

ドコモ・バイクシェア系IDで利用可 料金水準は都心と同等

 サービス名称にあるように、新潟駅から万代・古町まで間、おおよそ2kmの「にいがた2km」と呼ばれるエリアに集中的にポートが設置されている。新潟駅や、町の中心部である万代・古町エリアを出発地/目的地とした移動がしやすくなるように、まずは市民の足として使われることを重視したエリア展開だ。

自転車をレンタル/返却するポートはにいがた2kmエリアに集中している

 利用料金は、1回会員が30分ごとに165円で1日当たりの上限は2200円。月額会員は2200円で、レンタル開始から30分間は何度乗っても0円、以降は30分ごとに165円。この他に、法人向けのプレミアムプランとして、月額4400円で最初の90分間が無料、以降は30分ごとに165円のプランも提供する。

 料金水準は東京都内14区で使える東京自転車シェアリングと同様。また、東京都内や札幌(ポロクル)、仙台(DATE BIKE)、横浜(baybike)など、全国約20都市で展開するドコモ・バイクシェア系サービスのIDを持っていれば、新潟市内の「にいがた2kmシェアサイクル」も特別な事前手続きなしで利用できる。

他都市のドコモ・バイクシェアのアカウントでそのまま乗れる(写真は金沢市で提供中のシェアサイクル「まちのり」)

 新潟駅は上越新幹線で東京駅と結ばれている。新幹線は事前に手続きをすればSuicaなどの交通系ICカードでも乗車できるため、新幹線+シェアサイクルの移動を、交通系ICカードだけで済ませることも可能だ。

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