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「Pixel Watch」約4万円は高いか安いか Google初のスマートウォッチの実力は?(1/3 ページ)

» 2022年10月13日 13時00分 公開
[山川晶之ITmedia]

 米Googleから初のスマートウォッチ「Pixel Watch」が登場した。同社は、2019年にフィットネストラッカーで世界トップのFitbitを買収しており、Pixel Watchはそのテクノロジーを取り入れているという。

「Pixel Watch」

 買収以降、Pixel Watchのウワサはたびたび上がっており、発表時には「ようやくAndroidで欲しいスマートウォッチが出た」といった反応も見られた。買収から3年を経て投入されるスマートウォッチの出来栄えは。先行でチェックしてみた。

丸っこくてかわいい円形ボディ

 なんとも言っても目を引くのが円形ディスプレイである。周辺は面取りされており全体的に丸っこい滑らかなデザインをしている。スマートウォッチ界に君臨する「Apple Watch」は、ディスプレイの四隅を丸くしながら、ずっとスクウェアタイプを使っている。表示できる情報量はスクウェアに譲るが、Pixel Watchには時計というアイコニックさを感じる。

 といっても円形自体珍しいものではなく、2014年に登場したモトローラの「Moto 360」など、初期のスマートウォッチから採用されている。サムスンの最新モデル「Galaxy Watch 5」であったり、ウブロやタグホイヤーなどの高級スマートウォッチも円形だ。

 ディスプレイは屋外でも見やすく、DCI-P3の色域をカバーしているので発色が良い(若干オーバースペックな気もする)。ディスプレイベゼルは太め。サイズの割には画面が若干小さく感じるかもしれない。そして、Apple Watchだと上位機種のみに許された「常時点灯」に対応する。一定時間経つと自動的に省電力表示に切り替わる。秒針が消えるので、リフレッシュレートを1Hzあたりに落としてバッテリーをセーブしているのだろう。

フル表示と比べると常時点灯時(写真右)はディスプレイが暗くなる

 ボディは、80%リサイクルのステンレススチールを採用している。Apple Watchだと上位機種におごられるものだ。カラーは「Matt Black」「Polished Silver」「Champagne Gold」の3色だが、ステンレスの質感を感じたいのならPolished SilverとChampagne Goldがオススメ。Matt Blackは、アルミに似たマットな質感で傷には強いだろうが高級感はない。サイズは41mmのみ。大きいサイズも欲しいところだが、初物なので様子見ということなのだろう。

「Polished Silver」はステンレスの質感がよくわかる。バンドの根本にあるスイッチはバンド交換用

心電図は日本だと認可待ち

 サイドには、ボタンと竜頭(りゅうず)、スピーカーの他、2つのマイクが顔を見せる。ボタンは、1クリックで最近立ち上げたアプリを一覧で表示し、2クリックでGoogle Payが起動する。後述のタッチ決済を使う際に便利な機能だ。長押しすると、Googleアシスタントが起動。ウェイクワードを伝えなくても、アシスタントに指示を出すことができる。

 竜頭は、回転と押し込みによるクリックに対応する。竜頭には本来、心電図を図るためのECGセンサーも内蔵されているのだが、日本では認可待ちという。Pixel Watchには「Fitbit心電図」というアプリが内蔵されており、連携したスマートフォンで心電図機能を呼び出すことはできるものの、いざ計測しようとしても、スマホアプリの「開始」ボタンはグレーアウトしたままだ。

心電図アプリは実装されているが立ち上げられない

 バンド交換もできるが、取り外しには少し慣れが必要だ。付け根横にあるボタンを押し込みながらバンドをスライドさせると外れるのだが、押し込んだままボタンの方向にスライドさせるため、バンドが指とぶつかる。ここはバンドレールとロックボタンが分離してるApple Watchの方が交換しやすい。

バンドのスライド部分とロックボタンが分離しているApple Watchの方が取り外ししやすい。
バンドは20種類以上用意する
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